ポケダン・その5

この10日程度、話を進めずサブのメンバーで延々依頼こなしを繰り返していた。やっぱりポケダンは変に延々幾つもダンジョンを連続で潜っていくよりもこれが一番面白い。仲間モードでは所持アイテム・所持金がメインと別になっているため当初は不安だったが、どちらもあっという間に貯まっていきメインをも凌駕するほどの量に増えていった。
散々依頼をこなしたのち、もうそろそろ片付けてしまおうとラスト直前で止めていた主人公モードに久々に切り替え、満を持してグレッシャーパレスに突入。仲間モードでの戦闘が生かされ、30台後半だったレベルは一気に50まで上がった。最初は仲間モードでも使ったエモンガビリジオンが付いてくるのでほぼ余裕、特にエモンガのほうでん攻撃は部屋全体に効果があるので、勝手に連発してあっという間に敵が片付いた。途中からパートナーとの2人だけとなり、この辺りから物凄い速度で能力を上げるウルガモスが厄介な存在になってくる。あとの2体が再度合流後、何度かボス戦をはさみ、最終的にはまたパートナーと2人きり。
事実上のラストダンジョンとなる大結晶の塔、頻繁に出現するギギギアルは弱点が突けないため難敵だったが、他の敵であるジヘッドキリキザンは寝ているだけで近寄っても起きず、そして拍子抜けするほどのフロア数の少なさもあり、普通に十分な強さだった。寧ろラストなんだから出現する敵かフロアをもう少し増やせれば良かったのではないか。終点で待ち受けるキュレムを軽く蹴散らし、ラスボスの氷触体との直接対決、しかもパートナーは近寄れないためタイマン勝負。よくよく考えるとポケモンのゲームでポケモン以外の相手と戦うというのはかなり珍しいのかもしれない。負の意識がうずまく中最初は何も効かず耐えるしかないが、そのうち下界からの応援が入り、そのまま一気に撃破。一々混乱したり能力が下がったりと面倒な攻撃ばかりを繰り出してきたが、大量に持っていた回復アイテムが奏功した。
最後は凱旋し町のポケモン達と再会→元の世界に戻る主人公との別れ、という定番のお涙頂戴シーン。主人公が帰るというのは毎回同じ展開なのだが、特に後者は過去の思い出シーンが回想として散々出てくるため、泣けと言わんばかりにたたみかけてくる。最終的なクリア時間は35時間だったが、かなり無駄が多かったため、省けるところを省いていけばこれの3分の1程度の時間でも十分クリアできた。



最終的な感想としては、今作は全くの期待外れ。確かに3Dになった見た目はいいしいつもの顔グラもいい、だがそれだけで、ポケモンは少ない空腹度は無い技マシンは無いという手抜き仕様、アップすぎて見にくいゲーム画面、あまりに圧縮されたストーリー、発売前はウリの一つと見せかけて実際は全く要らなかったマグナゲート、ほぼ意味を成さないパラダイスと依頼、金へのあからさまな執着心が相変わらず垣間見えた課金コンテンツ、パスワードからすれ違いのみと一気に限定的になった救助依頼…とにかく空あたりからの劣化が激しすぎる。点数をつけるとしたら、せいぜい10点中4〜5点といったところ、そのくらいお粗末な出来。こんな未完成品に無駄に期待していた自分がバカだった。これがシリーズ第1弾とかいうのならばまだそこそこいい評価をつけられたが(それでも満点にはほど遠い)、あれだけ出しておいてからのこの凋落ぶりである。売り上げも空以下と新作の割に大幅に落ちたがこれは当然の流れ。やはり見送った方が正解だったか。