PSPにて08年11月発売。SCEのアメリカ現地支社・SCEAの放つアクションゲームの第8弾(FUTURE外伝含む)。今作は今までラチェットの背中に背負われていたクランクを初めて主人公に置いた。
ゲーム内容も、単に敵を倒していった従来と違って潜入に重点を置いている。敵に見つからないように内部に潜入し、倒すときは敵の真後ろから「マル秘アクション(表示されるランダムのコマンドを数秒以内に入力)」で倒し、時には敵に変装して目を欺く。攻撃用ガラメカはあるものの、使えば敵に見つかって一気に襲われるというもの。見つかりさえしなければ結構サクサク進める。潜入といっても、攻撃したり前や視界に入ったりしない限りは近くで箱を壊しても見つからず、そのへんは甘めに作ってある。
クランクが主人公と謳いながら、ラチェットやクォークを操作できるモードがあったり、色々な乗り物に乗ったりとプレイパートは豊富。特にクォークパートは途中で変な台詞や歌が入ったりするので必見。ラチェットパートはかつての4と同様に敵を倒しまくるだけなので好き嫌いが分かれそう。
欠点は、6種類ほどあるクランクのガラメカがどれもこれもとにかく弱い。その上ほとんどが近接戦闘用で、遠距離に攻撃できるのは1種類ほどしかない。このため特に2周目以降のラスボス戦は従来以上にかなり苦戦する(強力武器として毎回登場するランチャーはラチェット用のため使用不可)。敵を確実に倒せるマル秘アクションも強制戦闘の場面では使えないのも痛い。
途中にいくつか音ゲーのようにリズムに合わせてキーを押す場面があるが、これがやりづらい。特になんかの曲に合わせているわけでもなく、上手く押せてもなんの音も出ないために自分でリズムを踏む必要がある。音ゲーに慣れている人なら問題ないかもしれないが…。
そして相変わらずほぼノーヒントのスキルポイントと新たに追加されたエイリアンコード。前者は特定の方法でクリアしたり特定のアクションを行うことにより、色々な面白項目があるチートモードの選択項目が増えていくもの、後者は2周目以降に手に入るサーモグラスを使ってステージを見渡し、壁に書かれたコードを全て集めると新たな世界が出現するもの。マイナーゲーなので攻略サイトのようなものも存在しないが故に、2chなどのスレやいつか出るであろうガイドブックを見ながら探すしかない。
同じPSPで発売されたものの、あまり評価が高くなかった5よりかはスケールもアップし、いくつかの部分も改良されたためかなりまし。しかしどう森やDS版クロノトリガー、ガンダムVSガンダムなどと同じ発売日にぶつけてきたために販売本数は初週の1万数千本がやっと。所詮マイナーゲーはマイナーゲーなのであった。
