希少大字

京都市内でも洛外は一部を除き、住所は"〜区○○××町"となっており、大字に当たる○○は多いと数十町分存在するが、中には僅かしかない町名もある。
以前も出てきた右京区の音戸山山ノ茶屋町。他に音戸山という大字を名乗る町は無く、この1町のみ。2箇所に分かれており、片方は大字でもある音戸山の付近だが山肌なので家は無く、もう片方は宇多野病院の隣にある鳴滝支援学校と家3軒分のみという極めて狭い範囲で、どちらも四方とも鳴滝音戸山町に囲まれている。この2箇所だけ何故独立しているのかがとても不思議。


他には、北区真弓・左京区賀茂・山科区髭茶屋は2町しか属していない。真弓は山間部で、国道162号線が通る杉阪と雲ヶ畑の間。集落へ向かう道の沿線だけ真弓八幡町、残りの大部分は真弓善福。これといった店も無く、最寄りのバス停=162号線まで数キロもある山奥であるため行くだけでも困難。尚、真弓善福のように、山間部など人口が極端に少ない場合は町が付かない。
賀茂は左京区であり、北区になる上賀茂・西賀茂とは異なる。文字通り賀茂川付近で、賀茂今井町賀茂川沿いの植物園敷地が中心。植物園の北西隅にある府の土木事務所が植物園以外では唯一の施設。賀茂半木町は植物園のみだが、今井町以外の植物園敷地は原則的に下鴨半木町となっており、下鴨の方と一緒くたにされて載っていない地図もあったりするので詳細不明。
髭茶屋は東海道国道1号線の追分付近、ということで大津との県境の町。屋敷町・桃燈(ちょうちん)町の2町が属するが、どちらもかなり小さい。この付近の東海道は南側が屋敷町・北側が大津市追分町。途中で道が分かれ、京都方面と大阪方面の伏見街道に分岐する。これが髭茶屋追分。現在大津の工芸品として知られる大津絵はこの近辺で売られたのが始まり。