SV・その28


【イキリンコ】(飛行・ノーマル)
毎回必ず1体はいる、進化しない単発の飛行タイプ枠。今回はイキリのリーゼントインコ。空飛ぶタクシーの動力源としておなじみだが、野生個体となると東側の町の周辺という限られた場所にしか出ない。
全4色のカラーバリエーションがあり、強さはどれも変わらないが、隠れ特性が色で分けた「こんじょう」「ちからずく」の2グループに分かれる。通常特性は「はりきり」と、イキリだけに「いかく」。
能力は攻撃・素早さが高いがいずれも100に届かず。技は専用技こそないが、イキリを虚実に再現した「いちゃもん」「ちょうはつ」「いばる」「すてゼリフ(タマゴ技限定)」。インコだけに「ものまね」「まねっこ」も覚えるが、ペラップの専売特許「おしゃべり」は覚えられず。チャンプルタウンのジムテストで喋る場面があるのだが…。「はりきり」で攻撃力を更に上げるか、共に状態異常で威力が上がる特性「こんじょう」・技「からげんき」を発動させるために「かえんだま」を持たせて戦う戦法がメインか。「うそなき」「こわいかお」「おいかぜ」でサポート役も可。



【キョジオーン】(岩)
これもちょくちょく出てくる、2進化の岩タイプ枠。剣盾では石炭がモチーフだったが、SVでは岩塩。岩塩なので、この手の岩タイプにありがちな地面タイプとの複合はなく、岩単一タイプ。この塩には治癒効果があり、勿論食用も可。但し彼らが落とす「コジオのしお」は技マシンの素材であり、サンドイッチの食材にはならない(食材としては別途「ソルト」を使用する)。
治癒効果がある塩というエピソードを盛り込んだ専用特性「きよめのしお」は、状態異常が一切効かなくなる上、ゴースト技のダメージを半減。この手の岩タイプ恒例の「がんじょう」も用意されているが、明らかに塩の方が強い。
ステータスは見た目通りで、防御が非常に高い・素早さが非常に遅い。HPと攻撃も100あるため、35しかない素早さをカバーするには十分。威力100以上の技を自力で4つも覚え、うち1つは「だいばくはつ」だが、自重が重いので「ヘビーボンバー」に置き換えても十分。貴重な「じこさいせい」も自力で覚える。技マシンでは、高い防御を活かせる、防御の数値で攻撃する「ボディプレス」も有用な他、「てっぺき」でガチガチにも出来る。
専用技は「しおづけ」。威力自体は40しかないが、毒のように毎ターンHPを減らす『塩漬け』という特殊な状態異常にする。鋼と水相手になるとダメージが上がり、毎ターン最大HPの25%というえげつないダメージを食らう。どちらも岩タイプの弱点なので、耐えて塩漬けにすればあっさり逆転も可能。新しい状態異常なので木の実では回避出来ず、新アイテムの「おんみつマント」が唯一の回避方法。



【コノヨザル】(格闘・ゴースト)
あのオコリザルが、デビューから四半世紀を経て遂に新たな進化形を手に入れた。オコリザルを遥かに超える憤怒が肉体すら捨て去った結果、これまでは幻のマーシャドーしか無かった格闘+ゴーストの複合タイプが一般種としては初めて誕生。
キーになるのは、オコリザルの時点で覚える新技「ふんどのこぶし」。最初は威力50だが、攻撃を受けるたびに威力が50追加されるため、あっという間に致命傷になる。進化するには、オコリザルがこれを20回繰り出す必要がある。溜まりに溜まった憤怒がコノヨザルを生み出す。進化するとタイプ一致となるため更に強くなる。
能力値は特攻以外全て80以上、HP110・攻撃115と優秀。でも攻撃はオコリザルより10上がっただけだったりするし、素早さは5だけとはいえ下がっている。HPはオコリザル比でほぼ倍増、防御・特防も高められているため、どちらかというとオコリザル比で防御面を強化した進化形。特性も「やるき」「まけんき」は同じで、オコリザルの「いかりのつぼ」が「せいしんりょく」に置き換わっている。
覚える技もオコリザルと殆ど同じ。違いはゴースト技で、オコリザルは拳以外だと技マシンの「シャドークロー」しか覚えられないが、コノヨザルは「シャドーパンチ」「ナイトヘッド」「シャドーボール」「ゴーストダイブ」を覚えられる。パンチとゴーストダイブは格闘タイプではコノヨザルが唯一の使い手。ゴーストダイブする猿は中々想像し難い。




【グレンアルマ】(炎・エスパー)
【ソウブレイズ】(炎・ゴースト)
共に、広範囲で現れるカルボウの進化形。アイテムで進化するが、スカーレットとバイオレットでどちらかしか手に入らないため、必然的にバージョン別の固有種となる。スカーレットはグレンアルマ・バイオレットはソウブレイズとなり、違う方の種類を入手するには、交換以外だとそれぞれが敵になっているオンラインのレイドに参加するしかない。
アルマは火の”戦士”、ブレイズは火の”剣士”。アルマが装備しているのは『エスパーと炎のエネルギーで強化された、武勲を立てた戦士の鎧』、ブレイズが装備しているのは『志半ばで力尽きた剣士の怨念が染みついた古い鎧と剣』とまるで正反対。
種族値は上から125・100・85・80・75・60の6種類を並べ替えたもの。アルマは特攻125・防御100・攻撃60。ブレイズは攻撃125・特防100・特攻60とここも正反対。それぞれ特攻と攻撃が高いのは分かるが、次に高いのがそれと相反する防御か特防というのも面白い。タイプ相性の都合上、ブレイズは格闘ノーマル無効・虫1/4軽減と弱点が少ない。通常特性「もらいび」・隠れ特性「くだけるよろい」は両方とも共通。
レベルアップで覚える技はレベル32まではカルボウ共々同じ。初期技と進化時取得技には若干違いがあり、共通なのは「にらみつける」「ひのこ」「おどろかす」、ここにアルマは「マジカルフレイム」「ワイドガード」進化時の「サイコショック」も覚えられるが、一方ブレイズは進化時の「シャドークロー」だけ。その代わりブレイズのみ技思い出しで取得できる技があり、中には従来はラランテス(+ヒスイドレディア)専用だった「ソーラーブレード」もある。
レベル37以降はそれぞれ違う技を覚えていく。専用技はどちらも炎タイプで、アルマが威力120で使用後に防御特防が下がる「アーマーキャノン」。ブレイズが威力90でダメージの半分を吸収する「むねんのつるぎ」。前者は炎版インファイトといった感じ。後者は草技が多い吸収技で初の炎の吸収技、しかも威力が高いので吸収量にも期待できる。
技マシンは攻撃技にだいぶ違いがある。補助技は攻撃力関係・特攻関係以外はよく似ているが、「トリック」「トリックルーム」「サイコフィールド」はアルマのみが覚えられる。このためアルマの方が攻撃する以外の戦略の幅が広い。