SV・その29

エースバーンレイドが始まったが、あまり興味がない。まだオフラインで残っているデリバードレイドの方が簡単な上に稼げるので、エースバーンは放置して新ポケの勉強。

【ハラバリー】(電気)
ナンジャモの手持ちとしておなじみの蛙。下位種ズピカは見た目通りのおたまじゃくしな反面、こちらはあまり蛙には見えないが…。腹にあるのは発電器官『へそダイナモ』、目に見える白い突起は放電器官、その間にある黄色い線が顔。ナンジャモと共に絵が描かれることも多いが、白い部分を目として描いているイラストは、即ちゲームをやったことも動画視聴もしたことがないまま描いていることを意味する。進化は雷の石を使った石進化となる。
ステータスは攻撃64・特攻103なので特殊攻撃派。素早さが45しかないのが気になるが、防御面は防御91・特防83とそこそこ、何より元々弱点が地面しかない電気単一タイプ。リカバリーできる余地は十分ある。
新特性「でんきにかえる」は”変える”と蛙”をかけた洒落。攻撃を受けるとオートで充電状態が発動し、次に使う電気技の威力が倍増する。技としての「じゅうでん」と似ているが、技の方とは異なり、充電状態になっても特防は上がらない。電気が効かない地面タイプと対峙した際はほぼ無意味になってしまうが、エレキフィールドとの併用も可能なので、地面以外の相手には一気に強くなる。
蛙だからか、自力で「みずでっぽう」、タマゴ技で「だくりゅう」が覚えられる。苦手な地面対策にということだろうか。タマゴ技では他にも、相手のタイプを水に変える「みずびたし」を覚え、これは電気タイプではシリーズ唯一の使い手。主に捕獲用の技として、ゴーストタイプに使ってから本来ゴーストに通らない「みねうち」を打つという使い方をされるが、ハラバリーは弱点を突くタイプに変える使い方が出来る。相手より素早いほど威力が上がる「エレキボール」を技マシンで覚えられるが、遅いハラバリーにはほぼ威力40で固定されてしまう逆効果。



【タイカイデン】(電気・飛行)
こちらも電気タイプだが鳥ポケ。電気の鳥ポケは、SVでも登場するぱちぱちオドリドリもいるが、タイプ固定となると、初代準伝説のサンダー以来。カイデンがレベルアップで進化する鳥だが、カイデンがウミツバメ=海燕=カイエン、タイカイデンはグンカンドリがそれぞれベースとなっているものの、ウミツバメとグンカンドリに直接的な関係はないし、電気は持っていない。海岸沿いによくおり、特に北部・西部の沿岸にはほぼ全域で出現。
圧倒的なのは125という素早さ。SV全体では400体中23番目、四凶パラドックス・ミラコラを除いた第9世代では堂々1位。ハラバリーが使いにくい「エレキボール」も60~80くらいの威力で安定し、そもそも進化時に覚えられる。電気飛行という組み合わせは電気の弱点・地面を無効化し、素の弱点も岩と氷のみで、相性の時点でかなり恵まれている。
新特性は「ふうりょくでんき」。自軍が「おいかぜ」を使うか、風系の技を受けると充電状態発動。上記「でんきにかえる」同様、発動しても特防は上がらない。そもそも「でんきにかえる」はどんな攻撃を受けても発動するのに対し、こちらは風系の技を受けないと発動出来ない。追い風で自ら発動させることも可能だが、明らかに下位互換。タイカイデンは技としての「じゅうでん」は覚えないのも痛い。風力電気を採用する場合は追い風とセットでの習得が必須。もう一つの通常特性「ちくでん」だと通常等倍ダメージとなる電気技が効かなくなる。
特殊攻撃派だが、自力で覚える飛行タイプの特殊技は最後の「ぼうふう」のみ。その前にそこそこ強い「ついばむ」「ダブルウイング」を覚えるが、打撃技なので威力は下がる。暴風は雨が降ると命中率が7割から必中になるが、「あまごい」は覚えないので、安定して使いたいならダブルで誰かと組むことになる。
追い風の他に「こうそくいどう」も覚えられる。前者は味方全員の素早さが2倍・交代しても持続・ターン制限制、後者は自身の素早さ2段階アップ・最大6段階まで・交代すると消滅。どちらを使ってもほぼ先制されることはなさそうだが、「トリックルーム」だけは警戒。



【ノココッチ】(ノーマル)
大して強くもないのに長い間進化してこなかったノコッチ。ようやく手にした進化形だが、大型化+節が増えただけ以外はほぼ同じ、鳴き声と名前は単に引き延ばしただけ。ノコッチが何をしたのかと言いたくなるくらいの手抜きデザイン。節は基本2つだが、1%の確率で3つになる。ノコッチがレベル32で覚える「ハイパードリル」がリストにある状態でレベルアップすると進化。数少ないデザイン変更点である、しっぽのドリルで岩盤を砕き、その先で営巣。地中に住み着く設定だが、地面タイプではなくあくまでノーマルタイプ。
「ハイパードリル」は今回のために用意された専用の新技。相手の「まもる」を貫通して攻撃する便利な技で、威力100・命中率100と実用性も高い。が、威力100にも関わらずPPは5しかない。同じ威力100でPPは10ある「じしん」と、威力100・PP5で命中率が80しかない「ストーンエッジ」の中間。
ステータスはさすがに手抜きではなく十二分にノコッチより強化されており、HP125はSV全体でもトップ20に食い込むタフさ。他も高く、最も低い素早さでも55とそれなり。概ねノコッチよりも種族値で10~30ほどかさ上げされている。一方で特性はノコッチと同じ「てんのめぐみ」「にげあし」隠れ「びびり」。逃げ足は野生戦以外では使い物にならないが、オープンワールドでどこでも行ける本作では強敵相手でも逃げられるようになるので地味に使える場面が多々ある。ポケモンナンバリングは敵からの先制攻撃が存在しないので猶更。
自力で覚える技はレベル52の「がむしゃら」まではノコッチと同じ。56の「ぼうふう」、62の「ばくおんぱ」がノココッチ独自で覚える技。技マシンで覚える技もほぼ同じ、というかノコッチ側が旧作に比べて大幅に覚えられる技が強化されている。暴風以外だと「ボディプレス」が唯一の違い。防御力で攻撃する技だが、種族値は攻撃100に対し防御80と微妙。防御を上げる技は「まるくなる」があるが、それを使うなら攻撃と命中率も上げられる上位互換の「とぐろをまく」で事足りる。高いHPを活かせる技だと「みがわり」辺り。



【リキキリン】(ノーマル・エスパー)
こちらもデビューから20年以上、進化せずに頑張ってきたキリンリキ。新技「ツインビーム」を覚えた状態でレベルアップすると進化。覚えるのはノコッチのハイパードリル同様レベル32。この進化により、第2世代でメガシンカ含めた進化形・リージョンフォームを持たない一般種は、アンノーン・ツボツボ・デリバードエアームドミルタンクに限られるようになった。第10世代で彼らは進化出来るだろうか。
被り物のように見える頭部は、キリンリキ時代のしっぽ『テールヘッド』。この頭は硬く、頭としっぽが一体化したことで更にエスパーとしての能力が上がったが、タイプは引き続きノーマルとエスパーの複合。このためリキキリンはしっぽが無くなっている。
エスパーの力が上がった結果、能力値もキリンリキ比で大きく上昇。キリンリキはどれも100に満たなかったが、HPは120、特攻は110にパワーアップ。但し素早さに限り、キリンリキの85から60と大きく減っている。全高はキリンリキの2倍・体重は4倍と巨大化したのが一因か。
特性は隠れ特性の「そうしょく」はキリンリキと同じ。通常特性は両方とも新特性で、木の実を消費した次のターンに同じ木の実を再び消費する「はんすう」、敵からの先制攻撃をダブルバトル含め受けなくなる「テイルアーマー」。後者はリキキリン専用、前者も他はケンタロスしか持たない。3つとも中々強力なので、使うなら予め型を決める必要がある。
進化でキーになる技「ツインビーム」は2回連続技。威力40×2の80が実質威力なので十分使える。同様の技は各タイプ用意されているが、エスパーはこれが初。レベルアップで覚える技はキリンリキと全く同じで、技マシンも違うのは「ナイトヘッド」と「アイアンヘッド」だけ。ナイトヘッドはともかく、アイアンヘッドは硬い頭という設定を存分に生かした技といえる。攻撃種族値は特攻の110と比べて少ない90だが、3割ひるみの効果は大きい。