【マフィティフ】(悪)
いかにも悪タイプらしい強面。確かに正義感は強いが普段は温厚。これは元ネタとなっている犬種・マスティフ犬と同じ。ペパーの愛犬として、レジェンドルートの話に深く関わり、そもそもペパーが各地のスパイスを探し回っていたのは彼のため。レジェンドルート最後と学校最強大会でのペパー戦では、悪テラスタルする彼と対峙することになる。
ステータスも見た目通り攻撃力が120と高いが、実はいかつい外見とはかけ離れているが素早さも85と意外と高く侮れない。特性もやはりイメージにぴったりの「いかく」と、それと真逆の効果があり、これもイメージ通りの新特性「ばんけん」。一方隠れ特性は何故か「はりこみ」。マフィティフは「親分ポケモン」、下位種のオラチフは「若造ポケモン」で、実際に野生では複数のオラチフを侍らせて出現する。このグループでマフィア一家のイメージも持たせているので、寧ろ張り込まれる方なのだが。
専用技ではないが、進化時に「ほうふく」を覚える。これはアルセウスから導入された技で、ターンに受けた技を1.5倍にして返す、「メタルバースト」と同じ内容。2倍返しの「カウンター」「ミラーコート」と違い、攻撃技なら何でも返すが、その代わり返せるダメージは1.5倍まで。『家族を守るとき形相が変わる』という図鑑の説明文を上手く再現した技といえる。但し相手より先に出しても無意味なので、ちょっと素早いマフィティフには少し使いにくい。
自力で覚える技はイメージに即した技が多く、「こわいかお」「ほえる」「かみつく」「かみくだく」「くらいつく」「げきりん」辺りは見た目そのまま。その一方、技マシンでは「あまえる」「うそなき」「じゃれつく」という、強面とは正反対の技を覚える。じゃれつくはタマゴ技でもあり、恐らく3つとも普段の温厚な面を再現した技と思われる。
【タギングル】(毒・ノーマル)
量産されたノーマル複合タイプの一角。毒猿ポケモンという分類ではあるが、猿とは似ても似つかない、虫の複眼のような巨大な目が人を選ぶ。毒が混ざった唾液を指に塗って、個体によって同じ模様をひたすら描き続ける。何を食べるかで毒の色が変わる。彼が出現する”しるしの木立ち”には、やたらカラフルな木と岩が至る所にある。
彼は小柄な見た目通り素早さが110と高めだが、反面HPと防御が60台、特防も72しかないので防御面が脆い。特性にも、持ち物が無くなると素早さが2倍になる「かるわざ」、隠れ特性に悪タイプを除き変化技が先制で打てる「いたずらごころ」があるため、素早さを活かして戦うタイプ。軽業を活用する場合、自力で覚える「すりかえ」、技マシンの「なげつける」が必須。尚、素早さを上げる変化技は覚えられず、技マシンで草の物理技「くさわけ」の追加効果としてだけ上げられる。
専用技の「うつしえ」は、相手と同じ特性になる。特性をコピーする特性「トレース」に似ているが、こちらはダブルバトルだと相方も同じ特性に変わる。もう一つの特性「どくしゅ」で毒を移してから特性を変える使い方も可。他にも、自力で「みがわり」を覚える貴重な存在(他はロトムとサーフゴーのみ)。殆どの種類が技マシンで覚えられるが、量産には素材が3種類必要で面倒なので助かる。
自力での攻撃技はタイプ不一致だが「とんぼがえり」「はたきおとす」を覚える。前者はピンチになればこれで攻撃して去ればいいし、後者はシナリオだとBDSPと違いごく一部のトレーナーしか持ち物は持っていないが、対人だと大体何かしら持ち物があるので何かと便利。
【アノホラグサ】(草・ゴースト)
西部劇でおなじみ、砂漠で転がる草(タンブルウィード)がまさかのポケモンに。よく見ると、草なのにちゃんと顔がある。枯れ草に成仏できない魂が入り込んでいるためゴーストタイプが付いている。図鑑にある『ごくまれに大量発生して町ひとつを埋め尽くす』というエピソードは、実際のタンブルウィードの発生事例に因む。草タイプのため、風で転がるのに飛行タイプは寧ろ弱点。進化はパーモット同様、アノクサを連れ歩きで1000歩以上歩いてレベルアップ。やはり歩数は途中で確認出来ず、先頭から外すと0歩に戻る。
見た目ではさっぱり強さが分からないが、最も高いのは攻撃の115、次点が素早さの95。ただの枯れ草の割にはそれなりのステータスを持っている。特性は通常が新特性「かぜのり」、風系の技を吸収して無効化した上で攻撃力を1段階アップ。風系は悉く草の弱点である飛行・氷が多く、無効化出来るのはかなり強い。自分で「おいかぜ」を起こしても攻撃が上がるが、自力では使えず、攻撃力が上がる技も覚えない。隠れ特性「すりぬけ」は「リフレクター」「ひかりのかべ」「みがわり」などを貫通。
最初から覚える「まるくなる」「ころがる」は正にイメージ通り。セットで使うと威力が上がるので、タイプ不一致ではあるが、ただの枯れ草には見えないダメージを与えられる。枯れ草なのに「どろぼう」とか「タネマシンガン」とか「タネばくだん」とかどうやってやるんだとか思ってはいけない。
【リククラゲ】(地面・草)
ドククラゲの陸上バージョン。「きくらげポケモン」を既存のくらげポケモンでアレンジしてしまうという荒業。下位種のノノクラゲはダッシュで走り去るが、こちらは歩かず跳ねる。実際に食用にする模様だが、例によって落とす「ノノクラゲのヒラヒラ」は技マシンの素材であり食材ではない。
サイズはドククラゲより若干大きい程度だが、種族値はドククラゲと全く同じで、良く言えば陸上のドククラゲを忠実に再現した、悪く言えばコピペしたと言わざるを得ない。そもそもドククラゲとの関係は公式には明言されていない。タイプ相性の関係上、ドククラゲよりも半減されるタイプは大幅に減ったが、弱点は1つ増え、よりによって増えた分は4倍弱点(氷)。
特性は専用の新特性「きんしのちから」1種類のみで、隠れ特性は存在しない。変化技は相手の特性を無視して当てられるが、100%後攻になる。これは「せんせいのツメ」を持たせても無効。素早さ種族値は100あるのでかなり勿体ない感じがするが、これがあれば100%眠らせる「キノコのほうし」を草タイプ以外の誰にでも当てられる。
自力で覚える技もドククラゲとよく似ており、ドククラゲの水毒技が地面草技に置き換えられている。技マシンで覚える技は、水技は「あまごい」のみだが、毒技は「アシッドボム」「ベノムショック」「どくびし」「ヘドロばくだん」、タマゴ技で「どくどく」と妙に多く、なんちゃってドククラゲを作ることも可能。このうちどくびしはドククラゲでも覚えられない。