撮影写真より



清須市コミュニティバス「きよすあしがるバス」で使われるハイエース清須市は名古屋の隣で、JRなら名古屋駅までたった1~2駅、更に名鉄本線・犬山線城北線まであり、鉄道は豊富な代わりに、路線バスは名鉄バスが撤退以降、名古屋の市バスのバス停たった1か所のみ。あまりに貧弱なバス網をカバーするのがコミュニティバス。全4ルートで、ポンチョが使われるサクラルート以外はハイエースを使用。運賃は100円で、サクラルートのみ車内放送があるものの、それ含めタクシーのように乗車時に降りる停留所を言わないといけない。受託はタクシー会社のつばめ交通が担当。清須市は本来尾張小牧ナンバーとなるが、車庫は名古屋市内になるのでバスも名古屋ナンバー。



このハイエースは普通のワゴンなどと異なり、車いす用のリフト+横向きシートを装備した、トヨタ公式の福祉車両・ウェルキャブ。現在のハイエースのウェルキャブは8ナンバー登録のバンベース車しか存在しないが、この車はかつて存在したワゴンベースのウェルキャブ「福祉タクシー仕様車」。モデル分類でいうところの3型初期から4型初期まで生産されていた。横向きシートを採用することで、現在のウェルキャブはもとより、普通のワゴンよりもかなり車内スペースが広いが、車いすを搭載する際は2席を跳ね上げるため定員が1人分減る欠点があった。
ベースのグレードは、ワゴンの最上級グレード・グランドキャビンとなるが、通常標準装備となる外装のメッキ類(フロントグリル・サイドミラー・ドアハンドル・バックドアガーニッシュ)が全て省略されているため、本来純正ではあり得ない組み合わせの外装となっている。同じ福祉タクシー仕様は、付近の小牧市のこまき巡回バスでも導入され、こちらはプライバシーガラスも省略されている。




近年の再編で新たに開設されたブルールート用のハイエース。既に福祉タクシー仕様車は生産されていないため、バス扱いとなるコミューターが導入された。たまたま連番だったグリーンルート・オレンジルートのハイエースのナンバーに続く形で希望ナンバーを取っている。グレードは上級のGLだが、コミューターはバンパーが塗装されないので、グリーン・オレンジルート用より若干安っぽく見える。リフトは省略された標準仕様で、代わりに車内格納タイプの社外品のステップを装備。格納の動作が入るので乗降に若干時間がかかる。