奈良交通の車両導入傾向

昨日の続き、残り半分。

いすゞ大型

最古参は94年式のU-LV224Nで、残り10台を切っている。元々導入数が日野よりも多くなく、3扉も日野に比べて圧倒的に少ない上に既に全車廃車。KC-代では少し長いQ尺に切り替え、ツーステップは95・96年に15台導入、1台を除き全て西大和営業所の生え抜き。98年にはワンステップを導入し、こちらも9台全てが平城営業所の生え抜き。99年に奈良交通初のノンステップを導入、登場から一貫して奈良市内循環路線に専属。大型ノンステップはレインボーHRの10.5mを除きこの後10年近く途切れることになる。
00〜03年にかけてはエルガのワンステップ(KL-代)。キュービック時代から一転して殆どが短尺での導入となり、長尺は僅か3台のみの導入に留まる。それから数年は中小型にシフトしたため日野同様大型車の導入は途切れ、再開は08年。長尺ワンステップと約10年ぶりのノンステップバスを2台ずつ導入、10年にはノンステップ2台と長尺ワンステップを10台以上追加。11年からはノンステップのみとなり、殆どが北部の営業所だが一部葛城営業所にも配備。14・15年には奈良市内循環用でハイブリッドが2台ずつ入っている。2代目のエルガはブルーリボンに比べるとかなり少数派で、16年初めの時点でまだ3台のみ。

いすゞ中型

奈良交通は全国有数のいすゞの大型9m車のヘビーユーザー。最終増備の97年までほぼ毎年のように導入し続けた。現在は既にU-代は全車廃車、KC-LT233Jのみが最後の活躍を続けている…といってもまだ20台近くいるのでしばらくは安泰。この影響で中型車は付け入る隙が無く、00年のエルガミオが実に20年ぶりの中型車。結局エルガLTは1台も導入せず、以降はエルガミオにシフトしていくことになる。
KK-代のエルガミオは00〜03年の9台と少数派、全車榛原か葛城の所属。04〜07年のPA-代もほぼ同規模で、その間の05年には初のCNG車兼初の中型ノンステップが2台入る。08年に2台のみとなるPDG-代のワンステップが入ったのち、09年からはノンステップのみに。レインボーIIほどではないがこちらも毎年着々と台数を稼いでいる。

いすゞ小型

かつてはジャーニーQの一大ユーザーであったが、12年春までに上記エルガミオに置き換えられ全車廃車。現在はエルガミオの中でも7mクラスの車のみが在籍。生産期間が短かったため全国的にも数が少ない車種だが、奈良交通には15台以上在籍。

高速・定期観光

夜行高速バスはセレガと予備のセレガRで運行。エアロキングは随分前に廃車となり、片方は千葉急行観光に移籍。昼行高速・空港リムジンも同じだが、僅かにガーラも混じっている。
定期観光では上記エルガミオCNGと同時に導入したガーラミオCNGの他、スペースアローRPも使われる。日産ディーゼル富士重工とも奈良交通では後にも先にもこの1台限り。

貸切

貸切観光では関西でも屈指を規模を持つ奈良交通の観光バス。僅かにいすゞが在籍した以外は長らく日野で統一され、そもそも今に続くカラーリングは元々日野のカタログ用のサンプルカラー。スーパーハイデッカー・ハイデッカーともまんべんなく入り、一部大型9m車も。いすゞが本格的な導入が始まったのは98年から、そこから乗合同様日野・いすゞの2社導入になる。
セレガ・ガーラがモデルチェンジして以降は、全高の関係からかハイデッカーのみになる。子会社のエヌシーバスには、買収した壺阪観光が持っていた名残でふそうを中小型中心に何度か導入。