DQ7・その10

レブレサック。後述するストーリー内容が悪すぎるが、個人的に印象に残っていたのはそれらと全く無関係な、各所の本棚にある「冒険家ヌルスケ」の墓に彼が見つけた小さなメダル5枚セットが供えられていること。当然今回もあるわけだがすぐには見つけられず、墓を2回調べると入手出来た。小さなメダルが一度に複数入手出来る機会は他のシリーズでも殆ど無い。
この村のストーリーは、森で襲われている村人を救う→教会にいる化け物神父討伐を依頼される→しかし化け物が襲おうとしないので討伐を拒む→村人がグル扱いして裏切る→魔物の岩山に幽閉される→山頂で首謀である神父に化けたボスを倒して脱出、というもの。主人公達ほどの能力があれば村人なんぞボコボコに出来たものを…。ボスが弱いのですぐ脱出でき、村に戻ると危うく化け物は火あぶり直前、ここで呪いが解けて化け物は本物の神父に姿を変え、ようやく真実が判明する。すると村人は神父に対して手のひらを返したかのように態度を変え、それまでの化け物の姿だった頃は思いっきり忌避していたものが急に最初から慕っていたかのようになってしまう。いたたまれなくなった神父は結局夜中の間に去ってしまい、二度と村に戻ることはなかった。
これだけでも少し気にくわないが、現代はもっと酷く、一応石碑でこの事柄は後世に伝わってはいたようだが、のちに過去に起こった事件は全て神父が救ったかのように石碑ごと捏造され、主人公達はその事件に加担した敵扱いにされている。地下から真実が書かれた元々の石碑の一部分を村長に見せても、あろうことかそのまま処分して真実を無かったことにしてしまうという畜生ぶりを披露。石碑を一緒に見つけた子供たちは真実を信じたが、大人は子供を嘘つき呼ばわりして全く信用しようとせず、以降ラストまで真実は一切正史と扱われることはない。これらの態度に加え、捏造された歴史で事実上の敵扱いとなってしまった仲間達は当然怒り心頭。これこそDQ史上最悪のイベントと言われる所以である。



尚、この神父は後に記憶喪失になった上で過去プロビナ山の教会に流れ着き、そこで戦死してしまう。プロビナレブレサックとも登場する女神像こそ神父が同一人物である証明になっているわけだが、ここには矛盾点がある。レブレサックでは主人公達がボスを倒さなければ化け物の姿のままであり、プロビナなんて行けるはずがなく、それ以前に村人による抹殺計画が持ち上がっていたところなので、主人公達が来なければこのまま死んでいた可能性もある。しかしレブレサックより前に攻略するプロビナでは既に主人公達が到達した時点で教会の神父を務めており、この時点でもうレブレサックの事件は解決したことになっている、いわゆるタイムパラドックスというものである。この順番さえ合致していれば何の異常もないので、恐らくは開発時のチェックミスで順番を逆にしてしまったと思われ、以前から度々指摘があった点であるのだが、結局今回も修正はされなかった。メザレのメイドのうまのふんノリツッコミやしっぺ返しなどを消すよりもこっちを直すべきだったと思うが。