続々登場する期間限定の乗り放題乗車券。いよいよ高速バス版も登場。西日本JRバス・中国JRバス・JR四国バスが運行する、北陸・関西・中国・四国エリアの高速バスで連続5日間有効・1500枚限定で9800円。かつて10年以上前、本州のJRバス各社が旅客鉄道会社からの分社20周年の際、全国の路線で乗り放題なる乗車券が出たが、JRバスで広範囲の乗り放題はそれ以来。20周年の際は7日連続、且つ祝日がない6月限定だったので使いにくかったが、今回は5日連続・10~12月のクリスマスまで有効。若干ましだが、年末年始には使えないので、やはり5日全て使うのは学生でもない限り難しいか。
対象路線には夜行バスもあり、特異な区間設定で話題になった北陸~岡山・広島も使える。富山~広島は週末だと10000円を超えるので、片道だけでいきなり元が取れる。尤もこのご時世の夜行バスはかなりリスキーだが、JRバスは独自の仕切りを付けるなどまだかなり対策している方。何故か福岡発着も、出雲と山口の2路線だけ対象で、これに限りJR九州バスも協力。
更に一般路線でも使える。西日本は金沢エリアと高雄京北線、四国は残っている2路線、中国は広島の循環バス"めいぷる~ぷ"。中国は路線網の割に1路線のみ、四国はどちらも山奥に向かう路線でちょっと使いにくく、あくまでおまけ的な特典。
但し、北陸~中国のエリア内且つJRバス運行であっても使えない路線がかなりある。どうやら他の民営バスとの関係が利用の可否に関わってそうで、利用可能路線の大多数が、JRバス単独かJRバス同士+協力会社の本四海峡バスだけの運行。四国路線だとJRバス陣営のみで運行している大阪/神戸~徳島は使えるのに、民営バスも関わる京都~徳島は対象外。更に高松発着路線で使えるのは広島便だけ、他の高松~関西は全て対象外で、四国~中国もこの高松~広島の1路線のみ。香川~関西は観音寺~大阪/神戸だけ使えるという案内がされているが、当路線はきっぷの利用開始と同時に全便運休。やはりこれも、高松~広島はJRバス同士、観音寺はJR四国バス単独運行、他の高松~関西や四国~中国は全て民営バスとの共同運行。四国島内路線も高知~松山だけで、この路線もやはり四国島内相互の高速バスで唯一JRバス単独運行。形や多くの民営が関係する岡山~出雲では何故か使える。
他に使えない路線は、鳥取県内発着、京都~舞鶴、北陸~四国、大阪~出雲、岡山~広島、広島~浜田、広島~呉。北陸~四国の夜行路線以外は民営バスとの共同運行なので、フリー乗車券を嫌がるバス会社でもいるのだろうか。幹線ルートも普通に対象外だったりするので、その上例え使える路線であっても、上記の観音寺~大阪/神戸のように10月以降減便・全面運休が計画されている路線が多く、乗り放題だからといって行き当たりばったりだと行き詰まる。