たまにはバス停の写真。
祐徳バス県界バス停。文字通り佐賀県と長崎県の県境にあり、すぐそばの小さな川と朽ち果てた橋が県境。向こう岸には長崎県営バスの同名バス停がある。周辺は典型的な田舎の集落。
祐徳バスは鹿島〜県界、県営バスは諫早〜県界の路線がそれぞれ乗り入れており、乗り継いでいけば佐賀市内方面〜長崎・島原市内方面をバスだけで移動することが可能。実際、検索するとここで実際に乗り継いだ旅行記が多く引っかかるが、その殆どが鹿島→県界→諫早の方向。
というのも、ダイヤ的に鹿島→県界→諫早は丁度数十分で乗り継ぎが出来るのだが、逆の諫早→県界→鹿島は、昼間の時間帯はどの便も県界での県営バスの到着時刻と祐徳バスの発車時刻がほぼ同時になっており、下手すると数十秒という最悪のタイミングで乗り継ぎに失敗し、自販機すらろくにないところで1時間も待たなければならないから。今回はそんなあまり実践する人がいないであろう諫早→県界→鹿島の乗り継ぎに挑戦してみた。
諫早駅を出発した県営バスは、すぐにメインルートである国道207号線へ入り、終点直前まで延々走る。すぐにJR長崎本線も並走するようになり、まだ10年以上先の話だが新幹線が開通すれば消えるであろう特急かもめとすれ違う。旧小長井町に入った辺りから、メロンやいちごを象った変なバス停の待合室が多くなる。これが小長井町名物・フルーツバス停。207号線沿いにいくつもあるものの、何故か終点の県界だけは旧道だからかフルーツではなくただの小屋。
県界に到着したのはほぼ定刻。対岸に祐徳バスが見えたので即ダッシュ、さび付いて今にも倒れそうな「長崎県」の看板を尻目に佐賀県入りしたものの、運良くバスはまだ動いていなかった。県営バスからの客を待っていたのか(といってもこの時の客は自分1人のみ)、それとも単に居眠りでもしていたのか…どちらにせよ、これで無事に乗り継ぐことが出来た。
祐徳バスもまた国道207号線をひたすら走る。有明海沿いを走るだけに、車窓からは頻繁に干潟を眺めることが出来る。しょっちゅう流れる、グループが運営している「ホームセンターユートク」の宣伝放送を聞きつつ、何とか鹿島バスセンターに到着。元々から県界での1時間待ちを想定していたため、予想外に浮いた1時間を有効に使いつつ佐賀方面を目指すのであった。