八戸→青森

今回は、JRバスの「高速バス乗り放題きっぷ」を使用。JRバス発足20周年と閑散期で客の入りが悪くなる6月のてこ入れとして、全国2000枚限定・連続6日有効の価格2万円でリリースしたもの。これを使い、普段なら片道だけでも2万円はかかる青森県へ。
東京で昼特急から夜行に乗り継ぎ、八戸に到着。ここのバスは市営バスの他に、周辺自治体も営業エリアとしている南部バスがある。新車・中古問わずほとんどの車両がいすゞ製。これらを乗り継ぎ、十和田経由で十和田湖へ向かう。

コナミのナンバーを持つ、ボロボロのキュービックLV。元京浜急行で、前ドアのゴムが当たる部分に当時の塗装が残る。製造は84年で、もはや京急時代よりも南部時代の方が長い。

一方の八戸市営もいすゞが多め。前中扉ばかりの中で異彩を放つ前後扉は元淡路交通。本来は塗装変更時に剥がされる扉上のいすゞロゴも健在。いすゞ純正のナンバープレートフレームも移籍時に取り付けたもの。

八戸市営の特徴的装備が、ミニバンなどでおなじみのリアアンダーミラー。距離が長い大型バスでも効果があるのか疑問。これと形状が異なるものの、バックカメラが最初から付いていない中古車にも取り付けられる。

南部バスで最も有名な車両、もう国内にはほとんど残っていない元京急CJMのケツ。数年前にはケフィアで有名になった某企業のCMにも出演。見づらいが、実は泥よけにも南部バスの文字が。

こちらは十和田観光電鉄国際興業傘下だがかなり経営がやばいらしく、今年の3月に同名新会社に全てをなげうった。車両は国際興業グループ以外ではあまり採用されなかったエルガミオの8m車、そして田舎らしく中扉は車椅子線用。

辿り着いた十和田湖と乙女の像。すぐ近くに県境があり、向こうは秋田県


十和田湖手前の焼山から十和田湖十和田湖から青森までは、JRバスの中距離路線「おいらせ号(十和田湖〜八戸)」「みずうみ号(十和田湖〜青森)」に乗車。JRバスにしては珍しい完全な観光系統で、ほとんどの停留所間ではJRバスではおなじみのあのアナウンス声での観光案内が入る。バスの車内放送にはほとんどないBGMも挿入されていたりでかなり凝った作り。バス停も青森市街地以外では一般的な標柱ではなく立て札風。

途中の蔦温泉で休憩するみずうみ号。半分以上が山道なので、乗り物酔いに注意。


そうしてようやく青森駅に到着。よく宣伝があったけど、ねぶた漬けってそんなに有名か?

青森市営バス。現在は交通部ではなく企業局の運営。少し前までは、積雪で見えなくなるという理由でフロントのウインカーの位置を高くした特注仕様を導入していた。特にこのキュービックだと、ウインカーで扉側フロントガラスが埋まるために、運転席側と同じガラス形状になっているのが特徴。

空港バスは、トップドア・ハイバックシートに専用カラーを纏った専用車での運行。このとき既にウインカーは通常位置に。尚、この空港専用車を除き、青森市営ではかなり早い時期に行先表示のLED化が完了済み。

青森駅には、隣の五所川原弘前方面がテリトリーの弘南バスも乗り入れ。市営バスと違い、やはりドアは前だけを使用。

青森駅BTの裏にある、JRバス青森支店にいたJRバスの一般車。全国のJRバスのうち東北だけが、現在も国鉄バス時代のカラーリングをそのまま採用。


このまま夜行に乗り、東京に戻る。実際のところ、青森〜東京は京阪神〜東京よりも距離が長い。強い雨が降る中、都内でも色々と活動。ボーマスにも行ってみたが、入場時間が遅かったのでめぼしいものは既に何もなかったり。

東急コーチの自由が丘線。駅周辺がホコ天になる日曜の午後だけは、隣の田園調布で時間調整。

数日前に稼働開始したばかりという、東急バスの新車。一応ふそうのエアロスターSとなっているが、エンジン通気孔が2分割になっている東急バス特注仕様もUDのスペースランナーそのまま。実際に乗車したときも、ハンドルのマークで初めてふそうと気づいたほど。


翌日にまた昼特急で京都に戻る。結局このきっぷで乗った運賃総額は36000円ほど。あと2日ほど休みがとれれば5万円以上も十分乗れた。その気になれば10万円以上も乗れるらしい。2000枚を売り切れなかった、連続6日と使いづらかった、特に北海道・東北・九州での利用可能路線が少なかったなど課題は残ったが、いつか類似したものがまた出てくれれば…。