カンサイスルーパス

かつて存在した、関西地区のJR以外の電車・バスの大半が乗り放題の「スルッとKANSAI 2dayチケット」。3日使える3dayチケットの2日版で、あまりPRしていなかったのと、1日当たりの値段が3dayより割高だったので、知名度はあまり高くなかった。17年末のスルッとKANSAIカード終了後、外国人専用の「KANSAI TROU PASS」として残っていたが、外国人観光客が消え去り需要が無くなった今、初めて日本人にも開放という形で3年ぶりにまさかの復活。


とびとび2日間+かつてスルッとKANSAIの磁気カードを導入していた私鉄とバスが乗り放題+沿線で使える大量のクーポン付き、という基本は2dayチケット時代と全く同じ。神姫バス奈良交通では使えず、姫路・奈良ではそれぞれ山陽電車近鉄でしか使えないのも同じ。当時と異なるのは、特にバスでのちに磁気カードの取り扱い自体を止めた事業者が多いため、裏にマジックで日付を書いて呈示して使う事業者が増えたこと。スルッとKANSAI現役時代は阪急バスくらいしかなかったが、スルッとKANSAI終了後に自社磁気カード類が続々ICカード化。電車は殆ど改札機が使えるが、叡電・京阪の大津地区・近鉄と坂本のケーブルは呈示のみでの利用。
有料特急は、別途特急券を買えば乗ることが可能。一方で空港リムジンバス・高速バスは短距離でさえも殆ど使えず。唯一、2day3day時代は京阪バスの直Q京都では使えたが、今回はどうなるかは不明。コミュニティバスは使える場合と使えない場合があり、公式の案内からだと阪急バス・和歌山バス和歌山バス那賀は全て、南海バス系列は河内長野市以外の全てで不可。一方で近鉄バス京阪京都交通では明記がないので使える模様。


値段は4400円で、これはKANSAI TROU PASSの2日券と同額。2dayチケット時代は3500円なので大幅な値上げ。3dayが5000円・一日当たり1666円、2dayが一日当たり1750円を考えると、一日当たり2200円は相当割高になったが、今となっては存在自体が貴重なのでやむなしとみるべきか。2day時代と同様、関西内と関西外で売り方や期間が異なっており、関西内は今日から利用スタートで、9月・10月の2か月間有効で、2day3dayと同じく主要駅窓口にて発売。バス会社では和歌山バスのみが発売。一方で関西外は9月24日からと若干出遅れるが、有効期限は3月の春分の日までとかなり長い。関西外にある旅行会社やコンビニのマルチ端末で引換券を買う仕組み。これを買うような人は関西外にも普通に行くだろうから、行ったついでに関西外バージョン引換券を買うのがお得。2day3day時代の関西外バージョンは、連続使用に限定される代わりに年中販売し、羽田空港など一部では引換券ではなくカードの現物を販売していたが、今回はそれはなさそう。