今日で年度末、ということで例によって鉄道・バスの廃止が相次ぐ。先ず鉄道は十和田観光電鉄全線と長電屋代線。十鉄は自社のバス路線、長電は子会社長電バスのバス路線にそれぞれ代替。十鉄はこれにより鉄道事業から撤退、社名に電鉄と入りつつも事実上バス事業に集約されるが、とてつもない赤字だったが故に恐らく社名を変えるという余裕は全くないはず。長電もかつては支線として屋代線の他に木島線という路線もあったが、どちらも消えたことにより残るは実質的な本線である長野線ただ一つのみに。
そしてバスもかなりの路線が廃止。都営バスが東12など数路線、富山地鉄バスがバス専用道を経由していた数路線、京都バスが37系統、大阪市バスも統廃合という形で10近い路線が廃止になった。そして苫小牧市・呉市の市営バスは交通局ごと解体され、それぞれ道南バス・広電バスに譲渡。苫小牧市は札幌・函館の両市営バスが消えたあとも、北海道最後の市バスとして運行し続けてきたが、近年は道南バスへの移管が進み規模はみるみる小さくなっていった。対する呉市は民間移管路線が今まで無く、地方公営交通としては比較的大規模な路線網だったが、明日より高速バス「クレアライン」含め全路線が一括して広電バスとなる。唯一ボンネットバスのみは引き続き市の所有となり、近年は殆ど動かしていないものの運行の際は広電に貸すことになっているが、生え抜きであったため新車以来50年近く付けたままであった、今となっては大変貴重な分類番号1桁のナンバープレートまで残るかは不透明。呉市営の廃止により、かつては各県に存在していた中国地方の公営交通は松江市営・岩国市営・宇部市営の残り3市となった。
公共交通は利用客減少が止まらないため完全に冬の時代であり、原油高が更なる追い打ちをかける。上半期の末日である9月末や、来年3月末もまた多くの路線が消えることが予想される。