岡谷〜飯田

松本に行った翌日は、岡谷から茅野・高遠を経由して飯田線沿線に向かう。

岡谷から諏訪バスの幹線系統である茅野〜岡谷線に乗車。この時初めて、この日を以て土日の運行を廃止し平日のみの運行に移行することを知った。つまりこの日が土日ダイヤで運行する最後の日。それまでHPには何も書かれず、現地の掲示も直前までなかったらしく、乗客はみな驚きと不安を隠せなかった。せめて土曜だけでも運行できれば、と乗務員も語っていた。ちなみにこの車両(レインボーHR)、中古ばかりを揃える諏訪バスでは数少ない路線用の新車。

こちらが諏訪バスの主力である京阪バスの中古。アルミホイールが光る。



茅野からは、この時期にだけ運行しているJRバスの高遠〜茅野線に乗る。以前は4月中なら毎日運行していたが、年々運行日数が減り、今年は10日間だけ、それもこの日が最終日。JRバス関東中央道統括支店にとってこの茅野駅が親会社・JR東日本との唯一の接点であり、駅には専用の駐車スペースもあるが、標柱ポールは臨時のもの。その割にこの路線しか通らない茅野駅〜古屋敷間の途中バス停は、どう見ても4月以外でも年中置いてある雰囲気。

数少ない現役のバス駅である高遠駅にいたKK-RM252GAN。桜見物の臨時周回バスに使われていた。同車種はJRバス関東ではここだけ、JRバス全体でもここと九州にしかいない。


高遠から伊那市に向かう。伊那を中心として飯田線沿線にバス路線を展開している伊那バスも、ここ十数年は路線廃止を繰り返している。先日も創業以来の幹線系統だった「伊那本線」を全線廃止にしたところ。

箕輪営業所に集められていた大量の廃バス停。殆どが伊那本線のもので、廃止区間の多さを物語る。

伊那市内の伊那バスは循環バスが30分間隔で運行しているが、それ以外の一般路線はみるみるうちに減っていき、特に日祝は全路線合わせて1日5便程度と非常に少なくなった。そのレアともいえる日曜の一般路線に充当されていたのは、豪勢にも貸切転用の中型ハイデッカー。でもラッピングが似合ってないし、サボの位置も変。


そんな伊那バスも、駒ヶ根〜しらび平の路線は今でも30分間隔と高頻度。但し伊那方面とは路線が繋がっておらず、実質飛び地路線となっている。廃止された伊那本線が昔は飯島・駒ヶ根から伊那・辰野まで通っており、その頃は繋がっていた。尚、有名な珍名バス停である「女体入口」はこの路線にあり、それも駒ヶ根IC前という好立地にある。

その方面からは有名な車両らしい、ツーステップ+標準タイヤという一昔前の仕様を備えたブルーリボンII。山岳路線という特例で導入された。

共同運行している中央アルプス観光。名鉄グループなので赤白塗装のふそうエアロスターだが、バンパーは神奈中バスと同じ大型(エアロスターK)タイプ。尚、同社の本業は駒ヶ岳ロープウェイで、この路線の終点・しらび平で連絡。


更に下って飯田市。この地域のバス会社である信南交通は、3月末までに路線バスから全撤退すると表明していたが、一部減便・廃止に留まり4月以降も路線バス運行を続行している模様。しかしこちらも年々減っており、予断を許さない状況。