京都→名古屋間交通比較・JR以外編

近鉄電車

一見なんのメリットもないが、その真価が発揮されるのは金券ショップに流れている株主優待券。近鉄線ならどこでも乗降可能というこのきっぷ、大体どの店でも1500円前後での発売されているため、京都〜名古屋間の移動ではこれが最安。一応数カ月先までの有効期限があるものの、使用範囲が無制限のため、難波〜名古屋や京都〜賢島といった使い方も可能。
しかし、安いだけにリスクも高い。まず大回りする距離は、JRや高速バスの約150kmに比べ60kmも余計に遠い約210km。全区間通して便数が少ない区間はないのだが、JRと同様に全列車各停の区間が存在し(榛原〜伊勢中川)、更にそれがJRの米原〜大垣よりも10km余計に距離が長いため時間も余分にかかり、所要時間はJRや高速バスの1.5倍に当る4時間前後。乗り継ぎが最大で3回+京都〜大和八木は全てロングシート車(八木〜名古屋もクロスシート車の運用は運次第)というのもハードさに拍車をかけている。特急に乗ろうにも、特急料金が別に発生し、そうなればもはやなんのメリットもなくなってしまう。
始終発・昼間(13時台)発の乗り継ぎは以下の通り。休日ダイヤの始発は若干シビアで、乗り継ぎが安易とはいかない八木からの鳥羽行き快急に乗り遅れると、乗り継ぎ4回&所要4時間半超もかかってしまう。

京都5:16→(普通/京都→西大寺)→西大寺着6:11/発6:14→(急行/西大寺橿原神宮前)→大和八木着6:34/発6:47→(快速急行/大阪上本町→鳥羽)→伊勢中川着7:52/発7:58→(急行/鳥羽→名古屋)→名古屋9:22
京都13:43→(急行/京都→橿原神宮前)→大和八木着14:46/発14:51→(急行/大阪上本町→宇治山田)→伊勢中川着16:03/発16:06→(急行/伊勢中川→名古屋)→名古屋17:25
京都19:46→(急行/京都→橿原神宮前)→大和八木着20:47/発21:10→(快速急行/大阪上本町→宇治山田)→伊勢中川着22:19/発22:28→(急行/伊勢中川→名古屋)→名古屋23:40

京都5:18→(普通/京都→西大寺)→西大寺着6:14/発6:24→(急行/西大寺橿原神宮前)→大和八木着6:44/発6:48→(快速急行/大阪上本町→鳥羽)→伊勢中川着7:55/発7:59→(急行/鳥羽→名古屋)→名古屋9:24
京都13:26→(急行/京都→天理)→西大寺着14:06/発14:13→(普通/西大寺橿原神宮前)→大和八木着14:43/発14:51→(急行/大阪上本町→宇治山田)→伊勢中川着16:03/発16:06→(急行/伊勢中川→名古屋)→名古屋17:24
京都19:46→(急行/京都→橿原神宮前)→大和八木着20:48/発21:11→(快速急行/大阪上本町→宇治山田)→伊勢中川着22:18/発22:28→(急行/伊勢中川→名古屋)→名古屋23:40
高速バス

京都〜名古屋間には、名神全通当初から存在する高速バス「名神ハイウェイバス」もある。所要時間と運賃はJR在来線とほぼ同じ(約2時間半・2500円)ながら、新幹線と同じく乗り換えなしの直通性をもつ。往復券・回数券・学割なら片道2000円と更にお得に。
運行はほぼ60分ヘッドで1日16便。基本的に名神高速上の停留所に停まる「特急」が多いが、夕〜夜の京都発と朝〜昼の名古屋発には、新名神経由の「超特急」があり、こちらの停留所は新名神の土山SAのみ。特急便の停留所も、八日市や多賀など鉄道では行きにくい場所にあるため、これらの地域へのアクセスにも使える。
心配なのはやはり渋滞。特に特急便の名古屋側は、名古屋駅〜一宮IC間の20数キロを延々一般道経由。京都側の一般道も渋滞が少ないとはいえないため、時間に余裕がなければ使わない方が無難。又、「名阪近鉄バス」が運行する便は車内に化粧室がないことにも注意。
始終発時刻は以下の通り。全ての便で10分間の途中休憩がある。

京都駅7:00名古屋駅桜通口9:31名鉄バスセンター9:36
京都駅19:00名古屋駅桜通口21:31名鉄バスセンター21:36
京都駅19:30名古屋駅桜通口21:49名鉄バスセンター21:54