ブルーリボンシティノンステップ導入台数

ブルーリボンシティディーゼルノンステップは、中扉の開口部面積こそかなり広かったが、エンジン周りのデッドスペースが大きすぎて収容能力は低く、中型車であるエルガミオノンステップとあまり変わらないという狭さ。その上ATしか無く、今と違ってまだまだATのバスはあまり一般的でなかったので敬遠され、生産台数は他メーカーに比べかなり少なかった。同時期にリリースされたHRの10.5m車(モヤシ)の方がMTあり定員良し値段良しということで売れまくり、HRは大量導入したがシティノンステはほぼいない、或いはブルーリボンIIは大量導入したがシティ時代には入れなかった、といった例が珍しくない。では一体どこがどれだけ入れたのだろう?
今回の参考文献は、バス雑誌・バスラマが毎年年末に刊行している「年鑑バスラマ」に付いているノンステップバスの事業者別導入累計、ここに全国の導入分全てが載っている。但し自社発注分のみで中古車は対象外、といっても中古車市場でも殆ど売れない車なので移籍例は僅かしかない。又一部実際と異なる部分もある。
表中の事業者名は年鑑バスラマに則り導入当時の事業者名。型式がMの短尺とPの標準尺があり、それぞれの導入台数を明記。CNG仕様も追記(長さはそれぞれが導入したディーゼルと同様)。

あさでん P2
JR北海道バス P3
仙台市 M4
阪東バス P4/M4
千葉内陸バス P7
千葉海浜交通 P5
京成バス P9
東武バスグループ M16
JRバス関東 M1
東急バス P3/M3
京浜急行バス M1
横浜市 M50
岐阜バス M1
遠州鉄道 P2
名古屋市 P28(CNG25)
京都市 M66
京阪バス M2(CNG6)
京阪宇治交通 M9
南海バス P9(CNG5)
阪急バス M2
近鉄バス M2(CNG7)
尼崎市 M2
神姫バス M9
徳島市 M2
熊本市 M3
現在あさでんは旭川電気軌道京阪宇治交通京阪バス尼崎市営は阪神バス熊本市営は熊本都市バスにそれぞれ移管。一部は既に廃車・売却が行われている。京阪バス近鉄バスの自社発注でのディーゼルノンステップは存在しないため、実際はCNGのみ。M・P両方を導入したのは阪東バスと東急バスの2社。 殆どの事業者が1回数台レベルの導入に留まった。例えば、ブルーリボンのワンステップの筆頭ユーザーだった京浜急行バス横須賀市の福祉バス・ルシア号専用車の1台のみの導入。晩年に一般カラーになり転用されたが、道北バスに売却された。地域でも首都圏・東海・関西に集中し、他の地域は片手で数えられる程度。 逆にハマったところはとことんハマり、横浜市営は50台、名古屋市営はCNGと合計して53台、そして全国最多ユーザーが66台導入した京都市営。HRを大量導入した事業者とは真逆で、京都市バスではHRは数台を1回導入したのみ、一方のシティは当時AT+エンジン横置きノンステップに固執していたこともあり、数年に亘って大量導入。これを混雑路線にもよく投入するので、路線によっては積み残しが発生する困り者。