00年代前半、エコとバリアフリーを両立したことから全国で導入されたCNGノンステップバス。当然その頃には4メーカーともラインナップに加えられ、特にツーステップ時代からCNG車で実績があったいすゞとUDはよく売れ、後発のふそうも一定のセールスを残した。だがハイブリッドを低公害車の主軸としていた日野は出遅れ、都営バスに初めて試作車を納入したのち、ブルーリボンシティになって初めてCNG車が正式に発売された。そのこともあり日野のCNGはほかの3社に比べて圧倒的に売れず、ハイブリッドが発売されると早々にCNGに見切りをつける。その頃になると、インフラ整備や航続距離の短さといったCNG車特有の欠点がクローズアップされるようになり、逆にこの2点を克服したブルーリボンシティハイブリッドはCNG時代とは比べものにならないほど売れまくった。その後、CNG車は公営バスや広電バスなど一部の固定客しか導入せず、UDとふそうはディーゼルの新型の登場と引き替えに絶版。以降もいすゞのみが細々と生産を続け、このまま無くなるかと思われたが、今年の排ガス規制をクリアし4メーカーで唯一現在も生産中。
4メーカーのCNGノンステップで最も生産台数が少なかったブルーリボンシティCNGは、近畿・東海の4社局に40台足らずが納入されたのみに終わっている。ここではそんな4社局全てを紹介。
名古屋市交通局
ブルーリボンシティCNGを20台以上と最も多く導入した名古屋市営。CNG車が多い鳴尾営業所に全車配備されたため、市南部で容易に見かけることができる。長さはそれまでの導入車と同様標準尺、何気にブルーリボンシティノンステップの標準尺自体が結構レア物だったりする。
近鉄バス
01年にブルーリボンシティCNGの生産1号車を導入。その後数年間のブランクののち(その間ブルーリボンシティCNG自体生産されなかった)、ハイブリッド登場直前まで導入を続けた。1号車は茨木市、その後の導入車も東大阪市や八尾市の補助金で導入したことから、投入路線が固定されている。