京都〜三重県内高速バス

京阪・近鉄・三交が京都から新名神経由で三重県内への高速バスを出願したそうだ。問題なければ3月下旬にも開業、正式表明したものの中では2月に開通する新名神を経由する高速バス第1号となる。
従来、京都から三重県内へは近鉄に乗れば1枚の切符で行くことができた。しかし直通しているのは賢島方面行き特急だけで、特に北勢方面へは必ず乗り継ぎが強いられた。JRでも通じているが関西本線の便数が少なすぎて使い物にならない。
今回新設するのは四日市行きと津行きといきなり2本立て。どちらの行き先も京都までは100キロほどしか離れていない割にどんな交通手段でも遠回り・乗り継ぎが必要だった地域。四日市行きは京阪バス三重交通の共同で近鉄四日市駅と三交の車庫2カ所を経由。一日6便が2時間足らずで両市を結ぶが、ダイヤは四日市側の始発が7時に対して京都側の始発が9時とやや四日市寄りのダイヤになっている。
津行きは近鉄バス三重交通の共同運行で、数多くの高速バス路線を持つ近鉄バスにとっては大阪府内を経由しない初の高速路線となる。亀山市の関バスセンターを経由して津市の一大バスターミナル兼三交本社前の三重会館を通って津駅へ向かう。こちらも所要2時間以内で一日の便数は4便。しかし津側が始発7時〜終発17時に対し京都側は始発10時〜終発20時と四日市行きよりも更に津寄りのダイヤになっている。
両便の共通事項は、京都側の停留所が京都駅八条口のホテル京阪前(アバンティ前)とこれまでは金沢行きの一部しか通らなかった五条京阪。恐らく五条通りを経由する関係だろうけど、三条京阪経由にした方が明らかに集客増を狙えただろうと思うが…。
途中停留所に両便とも新名神に新設される土山BS(滋賀県甲賀市)に停車。ここでは乗降ともに可能だが、草津線からもかなり離れているゴルフ場の裏という不便な場所。四日市行きの車庫2カ所と共にパーク&バスライド対応停留所となるが、路線バスもろくにないこの場所に停めて果たして利用客はいるのか?
両便とも短距離だが全席指定で四日市・津まで共に2500円。往復は土山発着以外に設定されるが学割の設定はないっぽい。気になる車両は普通の4列シート車ということで、京阪は他の4列便と同じ車両か定観用車両、三交は従来の都市間高速車、近鉄は4列高速車をあまり持っていないため貸切転用あたりで済ませそう。
鉄道網が発達している関西ではあまりない短距離高速路線、両市とも未だ未踏なので近鉄を乗り継いで行くよりも若干高いが開業したら近いうちに使ってみよう。因みに津〜四日市間は結構距離があり、バスだけで乗り継いで行けないこともないが便数的にかなり厳しい。