北部九州・1日目

今回の遠征で使用したのは「SUNQパス北部九州」。鹿児島・宮崎の両県以外の路線バスはおろか高速バス(当然予約制路線も含む)ですら連続3日乗り放題という恐ろしい乗車券。スタンプ式で、あらかじめ期日を指定して購入する。通常は8000円だが、近畿以西で且つ九州までの乗車券を持っていれば6000円になる。しかし中には新宿高速BTや大阪梅田の阪急高速BTなど、乗車券なしでも6000円になる販売箇所もある。
フェリーを降り、送迎バスで門司駅を経由して砂津へ向かう。このフェリーのことについても後日記述する。

西鉄グループでは非常に少ない大型ノンステップバス。当車は市電代替路線に専属されている。
ここから久留米行高速バスに乗る。久留米から路線バスだけで佐世保へ向かうということを企てていたからだ。九州道に入ったら、これまた恐ろしいくらいの定速走行。制限速度から1キロも超えないから後続に抜かれまくり。そうこうしているうちに電光掲示
「古賀〜福岡 渋滞7km」
連休特有の渋滞。7キロでもそこそこの距離だが、そんなに止まらずにスムーズに進んだ。しかし、本当の恐怖はその先に待っていた。
「福岡〜鳥栖 渋滞30km」
( ゚д゚)ポカーン
福岡ICを出てしばらくはそろそろと動いていたが、少し先で遂に止まった。PA内にある須恵停留所では、車が詰まって全く入れないため、入口にバスを停めて運転手がバス停まで客の確認に走る始末。その後も渋滞30キロは変わらず、到底定刻で着くとも思えないため、西鉄の駅が比較的近い大宰府で緊急下車。2日分の計画の練り直しをここで迫られることに。

どのくらい混んでたかはこの写真からご想像ください。ちなみにその後、このバスは定刻から2時間遅れの11時に久留米に着いたそうだ。


そこから徒歩30分で西鉄下大井駅に到着、一路大牟田を目指す。しかしこの天神大牟田線大手私鉄の幹線なのに未だに単線があるとは知らなんだ。天神〜大牟田の全線走破列車も特急が30分間隔で通じてるだけだし。

西鉄バス大牟田。大概は西鉄と同じ色だが中には色違いのオリジナルカラーも存在する。
ここから荒尾経由で熊本へ向かう。大牟田→荒尾・荒尾→熊本ともそんなに少なくもないが、その荒尾駅の周辺はほんとに何もない。駅前からもう普通に家ばっかりでろくに飯も食えやしない。
荒尾から1時間半かけて熊本交通センターに到着。ここは九州最大のバスターミナル。操車場や一部乗り場が建物下にあるため暗いが、あとは屋外のため撮影環境としては良好な方。しかも構内信号があるためいい位置で止まってくれるので公式面からの撮影も容易。

ここには4社局がしのぎを削っている。まずは熊本市営バス。公営らしくノンステップバスは4社局中で一番多い。

熊本バス。公式ページには時刻表すらないため、未だ路線がよく分からない。ちなみにこれは遠鉄バスの中古。

派手な塗装の九州産交バスのノンステップ車。4社局の中で最も運行エリアが広く、熊本県のほぼ全域をカバーする。しかし当然赤字路線も多く、産業再生機構送りにもなった。

熊本電鉄。方向幕が少し特殊な配置。
4社局とも仕様・車両ともユニークなものが多い。

熊本バスはなぜか全車後部方向幕が「熊本バス」に固定されている。一部車両はテールライトが田型の京都市バス仕様。

産交・市営は前部と同じ大型サイズの後部LEDや3連テールライトを装備。この車両は西日本ではここにしかいないKL-代のいすゞ+富士。

市営のワンステップバスは都営バスとメーカーが開発した「超低床バス」と呼ばれていたワンステップ専用モデル。新車で導入したのは都営・大阪市営・熊本市営だけという非常に希少な車両。同様の三菱製車両が産交にもいる。

熊電のノンステップバスはツーステップとは全く違うデザイン。幕配置も独特。
ここでも西鉄の高速バスをよく見かける。福岡〜熊本「ひのくに号」は驚異の一日100往復。

今では珍しくなった「ひのくに号」専用塗装。CI導入前なので、「Nishitetsu」ロゴもなくフロントには社章が。

以前は1台しかなかった西工E-III架装車両。フロントマスクが路線バスベースのため、フロントガラスが異様にでかい。


熊本から今度は長崎行き「りんどう号」長崎県営バス担当便に乗る。3列シート車が来ると思ってわくわくしてたら、来たのは普通の4列車。しかも渋滞してなかったのに20分も遅れたし。長崎に着いたのは23時前、すぐさまネカフェへ直行。