芸○×:おもいッきりテレビの生電話に男が相談してきたことがある。

無事に高校を卒業した。あの卒業生代表のことばみたいなやつ、あれはもうお涙頂戴ものやね。よう出来てた。式が始まるまで特に卒業するという実感が湧かなかったが、最後の証書授与でもう高校生活のエンディングなのかということが身に沁みた。
しかし高校時代にはろくな思い出がない。片道40分と遠かったので行き帰りが苦痛だった。飯がまずくて山道以外で初めてバスに酔った研修旅行は散々だった。何よりも友人みたいなのが殆ど出来なかったのが最も。これで体育や行事とかが相当苦痛に感じたし、何度か通信制への転学も検討した。3年間の3分の1くらいは1日の間に誰とも会話しなかったと思う。元々こうなることが最初から目に見えてる自閉症がこんな全日制に行くこと自体が無茶だったのだが、診断されたのが入学直前だった*1のでどうしようもなかった。正直大学でも誰かと付き合うという自信が全くない。健常者でも中々友人を作りにくいとか言ってるのにアスペルガーに出来る訳がない。
逆に高校で得た数少ないことといえば、パソコン、これに尽きる。購入させられたノートパソコンを使って授業をするクラスがあることに惚れてこの高校に決めた訳。でも実際パソコンを使う授業は週に1回あるかないか、それもワードとかじゃなくデータベースの構築みたいなことだったので、自分含め大概の奴はただの遊び道具として使っていた。その合間合間で色々なことを見つけ、興味を持った。これがなければアスペルガーと気づくこともなく何にも興味を持たずただバスだけに没頭していただろうし、当然ここも存在しなかった。良くも悪くもこの3年間で自分の嗜好が随分変わった。
もう学校に来るつもりも同窓会に出るつもりも毛頭ないので教師や他の生徒とはこれで永訣となるが、別に未練などない。強いて挙げたら、今の担任の授業を受けることはおろか見ることすら一度もなかったこと。うちは文系クラスなのに担任の教科は数学。何故なんだろう?
と色々思いにふけつつ、卒業証書や卒アルを手近にあったごみ袋に使うようなビニール袋に入れ*2、二度とくぐることのないだろう校門をくぐって学校をあとにする。葬式でもない限り制服を着るのもこれが最後になるので、袋詰めの卒業証書を持ちながらしばらく四条とかを徘徊していた。…浮いてたか?

*1:実際にはその時は親にのみ知らされていて、当事者である自分はその1年後にふとしたきっかけで自分から気づいた

*2:こうなるとは知らずに手ブラで来た