撮影写真より


京都市バスの初期ノンステップバスに存在した、前扉に取り付けた電動スロープ。リフト付きバスが前扉にリフトを取り付けていたので、その名残でわざわざスペースに余裕が無い前扉に装備したと思われるが、すぐに中扉へ収納式のスロープ板が主流となり、市バスでものちに全車で中扉にスロープ板を配備するようになったため、以降はほぼ動かすことは無くなった。
車椅子での利用を考えても、運賃箱の横は当然ながら、更に狭い車輪の間をわざわざ通らないと固定場所まで行けないので、全くといっていいほど前扉スロープのメリットが無い。京都市バス以外での前扉スロープは殆ど広まることなく、今となっては電動スロープ自体が絶滅危惧種。現在の反転式スロープに比べて、出るのは遅いわ動力は要るわでやはりメリットは皆無。強いて言えば雨の日でも手が濡れずにスロープを出せることくらいか。