最近のゲームレビュー『チョロQ HG2』

ハードはPS2、発売は02年1月とちょっと古め。本物のチョロQは一貫してタカラ→タカラトミーだけど、ゲームのチョロQはタカラ→タカラトミーは販売業務のみにとどまり、開発元は毎回のように変わるから当たり外れが激しい。



基本的にジャンルとしてはレースゲームだけど、そこまでレースは多くなく、どっちかというとRPG的要素が強い。とにかくメインフィールドとなるチョロQワールドが広い広い。町の中も画面が切り替わることなく繋がっているので、ほぼ1つの世界を形成しているといった感じ。山の上から海底まで走れるこの世界観の広さは半端じゃない。
町があるというだけにちゃんと住人もいるのだが、全てチョロQ。スターから殿様や姫様から親子カップル警察官、果ては大統領まで全部車で、これがシュールさをそそる。住人の車種も一部以外は適当に決めたらしく、料理好きの女の人がJGTCマシンだったのにはさすがに違和感ありまくり。
珍しいところでは、名前の他に通貨も自分で決められる。自由度が上げられて良いアイデアだと思う。
チューニングパーツも豊富で、エンジンとタイヤ以外は名称もわかりやすい。ボディは全部で150種類もあり、普通のレースゲームでは出てこない働く車から、もはや車ではない木馬やあひるまで様々。ゲーム中はほとんど確認できるシーンはないものの、普通の車のボディはちゃんと裏板まで再現してったりする。
レースは毎回なんでもありのシリーズにふさわしく、水中から屋内までリアル系では絶対出てこないようなコースばかり。コースが少ない代償からか、出走台数は他のレースゲームではまずない24台同時出走。これでも処理落ちはほぼないというから高評価。



欠点を挙げるとすると、やはりレースゲームと名乗っていながらチョロQワールドでの活動が主になるのでレース自体が少ない。まるで本物のような再現力のラジオも、さすがに日替わりとはいかず毎日同じ放送。あと、特定の行動をすることによって押されるスタンプを100集めるとシリーズ恒例のあくまシリーズ*1が貰えるのだが、全て装着するとえらく操作性が悪くなるので今作ではあまり使えない。
24台出走のうち、自分以外のチョロQは全てワールドのどこかにおり、それらをスカウトすることによって最大2台まで自分の味方につけることもできる。が、スカウトするのもこの2台分のパーツ代を調達するのも結構面倒。でも最終的にチームを組まないと勝てないので避けられない。



そしてこれだけの機能があるのに、メディアはPS2なのにCD-ROM。ロード時間も殆ど気にならず、マイナーだけど中々の良作。

*1:エンジンやタイヤなどのチューニングパーツ。付けるととてつもなく速くなる