DQ8・その23

レアサンディを狙ってはや2週間、数百回は会いに行ってみたが、全部ハズレ。こうすれば会いやすくなる、といった要件を全て満たしても、である。手順を間違えてその日の出現色を固定してしまうことも多々あり、段々嫌になってきた。又もう発売から2ヶ月も経つので、これではいつまで経ってもクリア出来ないのでもう止めることにした。パーティのレベルはメタキン狩りをしていた結果既に60を超えており、恐らくは余裕。



最終決戦前に、先ずオーブ集めをこなさないといけない。全て賢者の末裔終焉の地で光っているので、場所を覚えていれば特に山彦の笛なんて要らない。全て集めても、戦闘前に渡される「神鳥の杖」のスペース確保のため戦闘参加者の持ち物は1つ空けなくてはならない。レティスの決戦に行くかという問いに了承した時点を以てメンバー変更と持ち物変更は出来なくなるので、ついでに済ましておく。今回は主・ゼ・ク・ゲの組み合わせ。



2ヶ月かかってやっとラスボス・ラプソーン戦までたどり着くことが出来た。PS2版同様、先ず全員が杖を使うターンを累計7ターン進めないと攻撃出来ない。回復役・防御呪文役が1人でもいると杖を使えないが、この段階では相手の攻撃も完全2回攻撃ながらあまり激しくないので大したことはない。「念じボール」のダメージ110×2が痛い程度で、時々2回とも笑っていることもある。随分余裕をかましているのか。無論こんなお遊びは杖を7ターン使うまで。
賢者の魂が結界をはぎ取り、BGMが名曲「おおぞらに戦う」に切り替わったらいよいよ本番。呪文は激しい炎と凍える吹雪に置き換わり、念じボールはダメージ・頻度とも増え、おなじみの「怪しい瞳」他固有攻撃のオンパレード。1ターンのダメージは余裕で350を超えることもあり、毎ターンのベホマズンは必須。逆にこちらもルカニで守備力を下げた上で連続攻撃系の技を使うと1人当たり300を超えるダメージ。4人全員が攻撃すると1000近くになり、ラスボス程度の相手には致命傷。結果、相手が瞑想やマダンテを使ってこなかったこともあり、早いターンで決着がついた。それでも1ターンダメージは400近くになったこともあったので、HP的には決して余裕ではなかった。倒すと爆弾岩を彷彿とさせる大爆発を起こす。



クリア後、レティスはかつて自身がラーミアと呼ばれていたという、世界観的なネタバレを語って去って行く。オーブやら巫女やらBGMやらといった大量の伏線がここで回収されたことになる。同時に王と馬姫の姿も元に戻り、トロデ王の元の姿は劇中ではここで初披露となる。城の呪いも元に戻り、ポルトリンクの定期船乗船時以来の序曲演奏と共に宴。定期船の時は何故ここで流れるのかが全然分からなかったが、こういう場面では実にしっくりする。


エピローグは綺麗になったトロデーン城を探索出来る唯一の機会だが、一部区画は入れない。仲間の装備・持ち物は全て袋に押し込まれている。写真撮影は可能で、この時ツーショットで出るトロデ王と姫の姿は元に戻っておらず以前のまま。主人公の武器や着せ替え対応の防具に替えると、以降エンディングまで反映される。細かいところでは、神鳥の魂を手放したため、下画面のショートカットメニューの一つが「??????」に戻っている。
結婚式撹乱では、人々をよく見るとごく一部を除き2Dになっているため、妙に粗い上に全く動かない。トロデーン城での場面共々、ゲルダモリーの登場によりオリジナル版とは若干構成が変更されている。


そしてエンディング。オリジナル版のBGMは、『大聖堂のある街〜空と海と大地』として馬車に乗る前の場面からスタッフロール→最後の城到着→The Endまで丸々1曲シームレスで繋がっており、中々お洒落且つ感動的に仕上がっていたが、3DS版はオーケストラ音源を流用した関係で分割されてしまった。スタッフロールに出演者を入れて長くなったため『空と海と大地』もスタッフロールのみに充てられ、城到着の場面はまさかの無音。馬車から降りてトロデ王が会話するシーンはまだ無音でも悪くないが、一番最後に城の住民が駆け寄ってくるシーン、ここでの無音は非常に違和感がある。更にスタッフロールも、最後の最後という最高の晴れ舞台で出演者名でまさかの誤字、それも2人分。オリジナル版の英語表記から、10年代のDQの特徴といってもよいエンドクレジットの日本語表記に変わったが故の悲劇。



とりあえず表のストーリー進行はこれで終了。末期に色々サブイベントで時間をかけた結果、プレー時間は88時間でこれは前作リメイク7より更に長引いた。
全体的には概ね評価したい。錬金釜の待ち時間廃止、獲得ゴールド・獲得スキルポイントの増加、地図の常時表示化で、オリジナル版よりも快適性が大きく向上した。レベルアップ時の全快とシンボルエンカウントは賛否あるが、自分にはどちらもプラス。声優起用も、寧ろオリジナル版で、既にゲームでの声優が隆盛してきた時代でなおあのグラフィックで会話が電子音、という仕様に激しく違和感を覚えたので、これはこれでよい。ヒーローズやバトルロードからキャスティングを変えなかったのも良ポイント。
残念だったのは、上記のエンディング曲分割もそうだが、やはりはグラフィック。元が据え置き機だったので当然といっちゃ当然だが、だったらこれも据え置き機でリメイクした方が良かったのでは…。カートリッジソフトらしからぬローディングの長さやレアサンディの低すぎる出現率もマイナス。クリア前の段階での追加モンスターの少なさも少し気になったが、先述の点ほどではない。
ただ8未経験の人がプレーするならば、正常進化版といえるこちらを迷わずお勧めしたい。今オリジナル版を手に付けようと思うと、地図も無く稼ぎにくく錬金もそこそこ走らないと完成しない仕様に嫌気がさすかもしれない。