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あの国産2階建てバスエアロキングが新長期規制適合になって帰ってきた。これで久々にエアロシリーズが全て揃った…といっても大型ノンステップと中型は日産ディーゼル製だが。


今回のモデルは各所に改良が加えられたもので、あくまでモデルチェンジではない。そのため運転席やリヤを除くボディスタイル・内装もMS8ベースのままで如何せん新鮮味がない。リヤスタイルだけは灯火規制によって全く違うものに変えられており、シンプルだった旧型とどっちがいいか意見が分かれそうなところ。カタログモデルは特別仕様として窓がない1階最後尾までブラックアウト処理がされており、パッと見は1階部分が広くなったようにも見える。


先代がほぼ全て長距離高速バス用途としての製造だったからか、今回からは3列シートの夜行高速用のみとなり貸切用グレードは消滅した。といってもJRバスの「青春ドリーム」のような廉価路線用には従来の4列シートにも対応できるはず。車椅子スペースなどの関係で1階の定員が2名ほど減っているのが惜しいところだが、その分2〜3カ所あった席が隣り合わせの部分が1カ所に抑えられており、快適性は向上。


エンジンはエアロクィーン/エースにも搭載される6M70型の高出力仕様。もちろん尿素SCR還元システムも搭載し排気もクリーン。V8エンジンだった旧型に比べるとほぼ同じ出力を確保しつつ排気量を半分にカット。何気にエンジン回転数も少し減っている。エンジンの変更によって車体の排気口もほんの若干だが変わった。


価格は7000万円超とえらく高くなった。旧型は年間販売台数が20台いくかいかないかのラインだったので、目標台数25台というのはちょっと多め。最大顧客であるJRバスがいくつ買うかによって運命が分かれる。



とりあえずこれの登場で単一の輸送量が少ないSHD・HDに集約されてしまう、という事態は回避された。特に東京〜関西みたいな幹線は輸送量の多い2階建てじゃないと多くの乗客を捌けない。2階建て車使用路線を複数持つ近鉄バスやふそう車自体の導入が滞っているJRバスも車両代替はこれで安心。