DQ11・その18

今後は最強装備を目指して素材集めに行くのがセオリーだろうが、もうすぐ発売から2ヶ月も経つことを考えると急に面倒になり、さっさとクリアして終わらせようと考えた。装備関連はトロフィーも狙えるPS4版でやることに。
どうせレベル90以上で試練も連武も余裕だったので、折角最後だからと何の攻略法も見ずに早速ケトスに乗って邪神に突撃。ニズゼルファは本体+両腕の3体構成で、魔王としてのウルノーガ戦と同様、2Dモードだと例によってかなり枠からはみ出る巨大さ+行動時にアクションする。
しかし…何故かどんな攻撃も2桁、良くても200以内に抑えられ、逆にこちらの被ダメージは300を超えることもあり、明らかにきつい。必ずターンの最後に"闇のころもをまとっている"というメッセージが出るので、闇ゾーマのようにこれを解除しないとまともに相手に出来ない模様。数十ターン戦い、腕は倒せたと思ったらすぐに再生し、況してやこちらの装備は上記の通り何の対策もされていない手抜きで、とても倒せる気がしない。光の玉的なバリア解除アイテムが必要だが、全く思いつかない。



一旦リセット。神の民の里でも行って再度調べてみた。壁画を見ると、確かに邪神に光の玉のようなものを掲げている。しかし今作は重要アイテムを手持ちに入れられないので、戦闘中に使うのなら普通の道具か武器防具。ふと袋を確認してみたら…あったあった、"真"勇者のつるぎの説明に『戦闘中に使うと闇の衣を打ち払う起死回生の聖剣』まさにこれがキーアイテム。さっき勇者のつるぎ"改"の方を使ったが全然効果が無かったので、有効なのは真の方だけの模様。手に持って早速リベンジへ。この過程で、神の民の里から邪神までは2Dモードだと真っ直ぐ南になることを初めて知る。キーを触らずともオートで邪神まで一直線。



リベンジ戦。早速真の方の勇者のつるぎを使うと、見事にバリア解除で大正解。すると変色した邪神は"わがバリアをはずすすべをしっていたとはな"と、ゾーマと全く同じ台詞を言い始める。ここからがいよいよ本番、BGMはもちろん『勇者の挑戦』で激アツ。一貫して続いた3リスペクトもここに極まれり。こちらのダメージは何倍も増加し、逆に被ダメージは半分以下と一気に是正。
倒したあとのエピローグは、魔王ほどではないがそれでも歴代に比べるとかなりあっさりしている。大樹に姿を変えていた竜から今回の総括のような話が聞け、ローシュ一行やこれまでの過去作ネタ、全てをひっくるめた言葉がまさに"過ぎ去りし時を求めて"。一瞬出てくる、SFC版3のパッケージイラストを再現したシーンは分かる人には分かる感動シーン。
最後は歴代ドラゴンクエスト名場面集。1のシーンに出てくる復活の呪文こそ、クリア後に入力すると移植版1がタダでダウンロードできるコードなのだが、ノーヒントな上によりによって竜王に世界の半分を貰ってしまったバッドエンドのシーン。知らない人には気づかれにくい。一連のストーリーを終えると、アリアハンで旅立つ前の勇者の実家に繋がっていく。3のED風にするとまさに「TO BE CONTINUED TO DRAGON QUEST III」。ここまでの所要時間は96時間で、リセットやカード抜けの時間を含めるとほぼ100時間。




これでようやくDQ11のストーリーを終えたこととなった。過去作ネタと新規ネタの絶妙なバランス加減。表と裏がほぼ同じくらいの長さなので2本分ゲームをプレー出来た感覚。もう恐らく今後は全面に押し出した一部のタイトル以外ではそうそう無いだろうドット絵。レベル90台でも無双が出来ない丁度いい案配の敵の強さ。際立つ仲間の個性、中でもシリーズ初のオネエキャラとなったシルビアと、それに対して誰一人突っ込まない空気感は、ある種昨今のLGBT事情への配慮とも言え、保守性を重要視する内容にしつつ現代社会に対応する一面も見ることができた。まさにシリーズ最高傑作、決定版といっても過言ではない。
ダメな点は、散々取り上げた時渡りの迷宮の難易度バランスの悪さ。そして"強""邪"といった、使い回しも甚だしいモンスター達。過去作のBGMが多かったのも懐古層からすれば歓迎されたようだが、ここまで多く使われたとなるとやはり新規が恋しくなった。しかしすぎやまこういちの年齢を考えるともうこれも厳しいか。このためナンバリングタイトルもこの11で最後とまことしやかに囁かれているが、この総決算ぶりを見てしまうと余計にそう植え付けられる。又、ここまで露骨に3を持ち上げ、挙げ句11を長く不変だったロトシリーズの時系列に加えてしまったのも果たして良かったのかとも思ってしまう。どうせ最後だから別にいいのだろうか…?