市バス新車


今年度も市バスの新車シーズン到来。先ずはエルガで、既に10日以上も前からいすゞのディーラーに留置されていたが、うち第1陣のナンバーが登録され稼働開始。エルガは半年前にモデルチェンジしたため今回も当然新型、既に京都でも続々増え始めている。
最初は西賀茂・梅津(直営枠)・梅津(JRバス委託枠)に2台ずつ。導入車両の基本が標準尺メインになって以降も、西賀茂と横大路に関しては短尺の導入が継続されていたが、新型エルガは短尺の設定が無いため、今回からはエルガに関しては全車標準尺での導入となった。ミッションは恒例のAT+後部の排ガス関係のステッカーが2つしかないので、型式はQDG-LV290N1となる。



外観は今回も方向幕を継続採用、新型エルガでの方向幕は今後も全国的に極めて珍しい仕様になることは確実。前方向幕横スペース、エルガでは標準装備となるベビーカーマークは省略された。
伝統装備のフロント部分の安全確認窓は新型になっても続投、モデルチェンジで消えると思い込んでいたが、ほぼ同じ形状で生き残った。


内装、モデルチェンジに伴い多くの仕様が旧型より変更されている。シート配列は引き続き1人掛け主体のラッシュ型を継続するも、いすゞ側の設計変更で横向きロングシートが無くなり全席前向きになり、中扉から後が旧型より短くなった影響で座席数が若干減った。シート自体もエルガで標準装備となる、裏板がプラスチックになっている仕様に変更、市バスでのシート形状の変更は15年ぶり。
前輪上に装備される給油口は位置が選べるようになっているが、市バスでは運転席側に採用、これにより運転席のすぐ後の座席が無くなっており、この位置は窓も固定になっている。固定窓は側面方向幕すぐ後の部分にも存在し、旧型の頃は幅が狭いながらも開閉できたが新型では完全に固定されてしまった。
車椅子スペースとなる跳ね上げシートの後ろには、新型では新たに固定シートが設置され、ノンステップエリアが従来より広くなっているのが標準なのだが、市バスの場合は何故かこの部分にステップを設置、段の上にシートを設置した特別仕様。わざわざノンステップエリアを広くした意味が全然無いのだが…。
スロープはこれまでの格納式から、新型で標準装備となる反転式に変更。旧型では一々スロープを取り出し広げて床に取り付けて、車椅子を乗せたらまた外して畳んでしまって…と時間がかかったが、新型は床の一部をひっくり返すだけ、手間もスロープの格納場所も不要…なのだが、市バスの場合は従来通り中扉横に別でスロープ格納箱が装備されている。どちらを使うのかは不明。



今でこそ新鮮だが、日野のブルーリボンも名前以外は全く同じ車両である以上、今後15年もの長きに亘り同じバスが導入され続けることとなるので、じきに見慣れてくる。