関西の紙の回数券

紙の回数券はカード未導入の事業者では今も現役だが、磁気・ICのカードが導入されると発売終了になるケースが多い。ここではそんな中京阪神地区でカード乗車券を導入済みにもかかわらず今も発売している紙の回数券を取り上げた。
このほかにも山陽バスにも回数券が存在するが、通学専用につき除外。

京都市バス+市内各事業者

市バスの他市内に乗り入れる大半の事業者で使える「京都市域共通回数券」。メインは1000円(230円券4枚・180円券1枚)・3000円(230円券14枚・180円券1枚)・5000円(230円券25枚)だが、この他にも11枚綴りが70円券から260円券まである。
昼間割引も230円券12枚綴り2000円・小児用として120円券12枚綴り1000円がある。但しよその事業者の昼間割引と違い、使用時間は月〜土の10時〜16時で日祝は一切使えない。使用範囲も均一区間のみで、通常の回数券と違い区間外で回数券と差額を現金払い、という使い方も不可。

京都バス

上記とは別で京都バス専用の回数券がある。80円券から400円券まであるが、枚数は金額で異なり、150円券以下と170円券は22枚綴りで20枚分の価格、160円券と190〜250円券は11枚綴りで10枚分の価格、260円券以上は12枚綴りで価格基準は金額により異なり10.5〜10.8枚分。他にも京都産大方面路線専用の券もある。

高槻市バス

回数カード・ICと並行して回数券がまだ残っている。700円(70円券11枚)・1100円(110円券11枚)・2000円(220円券10枚・50円券1枚)・2700円(280円券11枚)、これらに加え700円以外の綴りには昼間割引として更に2枚プラスされた綴りもあり種類豊富(有効時間10時〜15時半降車)。
均一区間内運賃220円に対し280円券は若干高いが、これは区間外になる高槻駅富田駅〜関大間の運賃。恐らく関大生向けの設定と思われる。

大阪市バス

通常の綴りは210円券が23枚とやたら多い。このため価格も4100円とかなり高め。小児用として110円券23枚綴り2100円の他、昼間割引として通常の半分の14枚綴り2100円の券がある。昼間割引は終日10時から16時の降車まで。但し回数券は大阪市営自慢の乗り継ぎ制度が一切受けられないので注意。

南海バス

バスカード導入後に殆どの取り扱いを止めてしまったため、現在紙の回数券は2000円のセット券のみ。100円券15枚・50円券10枚・10円券20枚。検索しても公式ページ以外は殆ど引っかからないので、今も発売しているかどうかは不明。

尼崎市バス・阪急バス・阪神バス

尼崎市バス単独の回数券は既に回数カードとして磁気化されているが、11枚2100円の綴りと昼間割引の13枚2000円の綴り、阪急バスや阪神バスとの共通回数券は今も紙。共通券は市バスは全路線で有効だが、阪急バスとの共通券は市内区間(猪名寺猪名寺西口以南)のみ。阪神バスとの共通券は2種類あり、南部の阪神出屋敷〜末広町間で有効な券と、今月から登場したJR尼崎〜総合医療センター間で有効な券がある。共通券も11枚2100円だが、尼崎市の市営交通は今年度限りで廃止が決まっているので、これらの回数券・回数カードが買えるのも今年度限り。

伊丹市バス

市バス専用の磁気カード・ICカード共に存在するが、回数券も未だ健在。210円券11枚綴り2100円の他、半額の障害者用・小児用がある。

奈良交通

普通回数券11枚綴りの他、昼間割引「ひまわり回数券」12枚綴りあり、どちらも160円券から500円券に対応。ひまわり回数券の有効時間はICカードCI-CAのひまわりと同じく平日土曜の9時半〜15時半と日曜祝日の終日。他にも、高額な運賃区間が多いからか、6枚綴りの高額回数券がある。600・700・800・900・1000円券があり、価格は5枚分。