乗り継ぎルート考察

ここ数日、特に滋賀や福井、石川にかけてのバス路線に関する検索のアクセスが目立った。恐らく、というよりもほぼ確実にテレ東で放送されたローカル路線バスの旅を見たからであろう。区間大阪城から兼六園だったが、ここでは滋賀から先を取り扱う。
滋賀・福井でのルートは、大津京駅から堅田・朽木・近江今津からJRバス若江線を使って小浜に出て、送迎やらコミバスやらを使って敦賀から海岸沿いに出てからかなり歩き(歩道無し+悪天候のためロケ車移動と時間調整あり)、武生から織田経由で福井・三国から普通はほぼあり得ない0分乗り継ぎを経て石川に出る。このうち分岐点があった区間のルートを考察すると次のようになる。

近江今津敦賀

近江今津から小浜を無視して直進した場合、高島市コミュニティバスの総合運動公園線でマキノ病院に向かい、そこから国境線でスキー場で有名な国境まで行ける。但し総合運動公園線の病院経由は近江今津発が9時15分と12時20分の2便しかなく、他は1.5km手前の南深清水で折り返してしまう。病院経由便は病院にて5〜10分で乗り継ぎ可能。
国境線は1日6往復。国境は文字通り福井との県境近くにあり、バス停からすぐ北が福井県。しかし問題はそこからで、県境から敦賀市コミュニティバスが乗り入れる駄口までは歩道も無い国道161号線を5km歩かないとたどり着けないが、その駄口は敦賀駅行きと山奥の杉箸行きがそれぞれ1日1便ずつしか経由しない。敦賀駅行きは朝なので乗り継ぎには使えないが、杉箸行きは午後にあるので、これに乗って一旦杉箸まで行き、降りてから敦賀駅行きになった同じバス(当便は駄口は経由しない)に乗るという手が使える。駄口から更に北の疋田まで行くと便数が増えるが、国境からは実に9kmもある。徒歩だと2時間以上、実際は殆ど歩道が無いためもっとかかる。
番組では近江今津着は午後辺りだったので、あのまま直進しようにも国境までは何とか行けるが、国境から先は疋田からの最終バスにも間に合わないので、スキー場以外は全く何も無い国境で路頭に迷うか、まだ午後の段階なのに近江今津かマキノで1日分を打ち切る、ということになっていた。まだ民宿やらが色々ありそこまで歩かなかった若狭経由にしたのは正しかったのかもしれない。

敦賀〜武生

海岸ルートか峠ルートかという分岐があったこの区間。番組では海岸ルートだったが、それでもかなり難儀していた。では峠ルートだった場合はこうである。
敦賀駅からはコミュニティバスの東郷線で終点の新保まで向かう。が、その先は嶺北と嶺南の境である長い木ノ芽峠トンネルを挟んで孫谷まで8km弱バス路線が無く、その先も南越前町の住民利用バスで今庄駅から湯尾駅と2度も乗り継ぎが必要、しかも1日3〜4便で連絡しているわけでもないので非常に乗り継ぎ難易度が高い。湯尾〜王子保間の8kmもまた南条地区の住民利用バス以外に路線が無いため結局歩きになる。王子保からは番組にも登場した福鉄バス王子保河野海岸線だが、峠ルートは計16km以上、下手すればもっと歩かなければいけなかったので、これも海岸ルートで正解だった。



ちなみに石川県内は、県境近くから小松空港・那谷寺に乗り入れるキャンバスのバス停をガン無視して大聖寺に移動するもののそこからバスが無く、運転手から聞いて初めてキャンバスの存在を知りバス停に急ぐものの、次の加賀温泉駅まで行った方が小松空港経由便に間に合いそうということで4kmをほぼ駆け足で歩きギリギリで乗車、小松空港小松駅→寺井と経由し無事ゴール、と特に加賀市内での効率の悪さが目立つ。大聖寺は元々加賀市の中心駅ながら極めて寂れており、当時は直接加賀温泉駅にもバスが通っていたのだが、数年前に所轄の加賀温泉バスが路線を大量廃止したため、現在バスは路線・便とも殆ど残っていない。大聖寺を無視して最初から加賀温泉に絞っていればスムーズに行けていた。