XY・その13

一時メタモンの交換・対戦が一切禁止された時間があった。今作のメタモンはかなりの厄介者で、GTSでの交換では新規実装されたメッセージ機能を悪用し、5V6Vなどを謳い恰も高個体値であるかのように装った詐欺が横行。対戦ではメガシンカした相手に変身すると、メタモンもストーンを持っていないにも関わらず相手のメガシンカした姿に変身できるという反則的な能力を持っている。業を煮やしたゲーフリがいよいよ対策に出たのかと思いきや、単なるPGLメンテナンス時のバグだった模様。しかしこれほどまでの問題を抱えているといつ本当に対策されてもおかしくない。



いつまでもバトルシャトーで稼ぐのも面倒になってきたので、いよいよチャンピオンロードへ。歴代シリーズと同様いくつかの秘伝技が必要になるのだが、今回の主力は「なみのり」以外の秘伝技を誰も覚えていない。どうせ殿堂入りして厳選したあとは引退させる予定なので、このためだけに主力に他の秘伝技をいくつか覚えさせた。道中のエリート・ベテランには予想通りそこそこ苦戦させられたものの、途中の無料回復スポットで楽に全快。その直後にライバルが急襲、恐らく最後であろう対決を申し出てきたがあっさり一蹴。寧ろいきなりすぎてOパワーの発動を忘れたことの方が気になったくらい。



更にいろいろ準備したのち、パーティの平均レベル75にして腹をくくってとうとうリーグの門を叩く。最初のシーンはシンプルだが、いちいち響く足音が緊張感を増幅させる(他の場所では足音は殆ど鳴らない)。更に個別の部屋に入ると、前作同様ど派手な演出で四天王登場。いつから四天王はこうやって祭り上げられるようになったのか、昔は単に部屋の真ん中にぽつんといるだけだったのに。最初の炎はカメックスで楽々撃破、次の鋼は姿も能力も自在に変えるギルガルドに苦戦。中々難しい相手だが、以前思った通り使い手としても上手く活用するのが難しそうな印象。自分のニダンギルは結局最後まで進化しないままだったが、こう見ると進化させなくてよかったとつくづく思う。
次はドラゴン。こちらにはドラゴンキラーが2体いるので、先ずはマンムーで小手調べ。オンバーンの火炎放射で致命傷を浴びたところでサーナイトに交代、あとはフェアリー技でシメるだけ。水はいきなり説教されてスタート、一番出てきてほしくなかったギャラドスで止まりそうになる。弱点が電気のみだがこちらは電気技を誰も持っておらず、結局力押しで何とか倒すことに成功。四天王それぞれでOパワーを限界まで使っているため、戦闘の合間に一々パワーが回復するまで40分程度時間を置いている。
ラストはチャンピオン、当然ながらコイキングの釣り人以来の6体持ちのフルパーティ。実に色々なバリエーションを持つパーティで挑んでくるので、こちらも総力でぶつかっていく。化石の進化形が2体とも手持ちに入っているのは結構斬新且つ強力で、ちょっとでも遅れて先手を取られてしまうとこちらの弱点を突かれて大ダメージとなるところだったが無事に撃破。最後の大トリはサーナイトメガサーナイトの直接対決。普通に考えれば無茶も甚だしいが、こちらの催眠術があっさり効いてしまい、まさかのノーダメージで終了。
殿堂入りの登録前にいきなり自動セーブ、更にその後の優勝パレードのようなイベントでは忘れた頃にやって来たAZがいきなりバトルを仕掛けてくる。四天王より弱く、経験値も入らない完全なイベントバトルの扱いだが、一体これはどういう意味があったのだろうか。最後のエンディング曲は何故か歌詞が付いており、しかも日仏の2カ国語表示、ラストパートのみ日英仏独西伊韓の7カ国語、更には権利表示まで英仏表記。どこまでもフランスにこだわった今作であった。最後にもう一度自動セーブが入るが、時間まで記録された前作と違い今作は日付までが記録される。



最終データはプレー時間84時間(3週間半)・図鑑369体・所持金346万・ポケマイル19000・交換回数350回。総括としてはフェアリーやジムの間隔などの触れてはいけなかった部分を色々調整したり、また初代に敬意を表したのか至る所で散見された赤・緑のリスペクトは非常に良かったが、後者についてはやりすぎても良くないので次回作では控えた方が良いかもしれない。ただストーリーや人物はかなりしょっぱく地味な印象が否めない。前作BW・BW2のプラズマ団やN関連がかなり濃密だったことも大きいが、その反動なのだろうか。フレア団なんて完全に取って付けたかのような感じでいなくても普通にストーリーが成立していたし、何故か最後の最後というまたとない晴れ舞台に登場したAZもまたポッと出であり、結局何者なのかよく分からないまま終わってしまった。まだまだこの辺りはいずれ出るであろうXY2やZ辺りで掘り下げる余地がある。片や音楽については文句なし。元々従来のハードはサウンド部分が弱く所詮電子音であったが、3DSになって完全に別物にパワーアップ。初めてサントラが欲しいと思ってしまったほど。
上で出たXY2或いはZといった恒例の完全版については、BW2のようにベースは同じながらほぼ違うゲームに進化させた、というなら恐らく買うだろうが、プラチナ以前のようにシステム面での改良が主でストーリーにあまり変化が無いようであればスルーする。