撮影写真より


阪急バス650号車。有馬急行線用の高速バスで、見た目は他の西工製車両と同じだが、大半がふそうに架装したのに対しこの車はたった1台のみ導入されたいすゞシャシー仕様。阪急高速バス全体から見てもいすゞはこの1台だけ、貸切を含めても阪急観光バスのガーラSHDが2台いるだけで、セレガーラとなった現行モデルは未だ導入なし。一時期大学のスクールバス用に転用されたがのちに出戻りし、現在も有馬行きに専属しているが、ナンバーとホイールが写真のものから変更されている。
型式は「KL-LV774R2」、これはスーパーハイデッカー用の高出力のエンジンを搭載した場合に付けられる型式だが、結構ハイデッカーでも高出力仕様の車両が多い。但し西工ボディとなると途端にレア物と化し、KL-代のいすゞ+西工の観光・高速車両自体がこの車両以外だと九州に僅かに存在するだけ、しかもいずれも標準出力仕様であるため、この型式と西工の組み合わせはこの1台こっきりで終わった可能性が高い。
しかし、そもそも短距離である有馬行きに高出力仕様なんて必要なのだろうか…確かに有馬周辺は山道ではあるものの、そこまでの距離も勾配もない。1台しか入れなかったことといい、導入経緯が色々謎な車両。