撮影写真より


宮城交通ブルーリボンII。今でこそブルーリボンIIなんてどこにでもいる車になったが、この車は中でも排ガス規制記号が「KL-」の頃に設定されていた、同車種としてはごく初期のもので、この頃は現在のようないすゞとの統合車種という位置づけではなく、単なるエルガのOEM。このため銘板には日野ではなくISUZUのロゴがある。ちなみに床タイプはノンステップのみだった。
当時はまだ日野純正のブルーリボンシティが生産されていたため、わざわざこっちを選ぶ理由があまりなく、のちに全国に散らばることになるブルーリボンIIの一モデルとしては極端に生産台数が少ない。短尺モデル「KL-KV280L1改」型はこの宮城交通の他に青森市営・東武バスウエスト西東京バス・阪急バス・明石市営→神姫バスに導入され、リコール情報によると生産台数は40台程度。標準尺モデル「KL-KV280N1改」型に至っては阪急バスに4台導入されただけという、かなりのレア物。
レア物ではあるものの、ハンドルのロゴ以外はエルガと全く同じため、そんなに珍車という雰囲気は無い。導入事業者で唯一外観に日野のロゴを貼り付けた宮城交通の車両だけが僅かな違和感を漂わせている程度。