京都→名古屋間乗継ぎ(2・草津→亀山)

かつての国鉄バス・JRバス亀草線が存在していた頃は1本で直通していた区間。他にも滋賀県内の区間では滋賀交通がかなりの路線を持っていたが、今はどちらもなくなり、全て自治体のコミュニティバスとなった。そのため大量の乗り継ぎが必要になり、その乗り継ぎも考慮されていないので連絡が悪く、現在は1日で通過することが出来なくなった。今回も三雲で一度区切っている。

草津駅東口(草津市)→石部駅(湖南市)
滋賀バス栗東シティライン(約40分・400円)


滋賀交通の子会社・滋賀バスの自社路線。通常は栗東市湖南市の境にある伊勢落へ向かう路線だが、1日2往復だけ境を越えて石部駅まで向かう。だが草津駅の時刻表にはそんな表記もなく、このときの便も石部駅行きのはずなのに方向幕もテープも伊勢落行きの仕様、と早速滋賀交通クオリティ炸裂。
経路はほぼ全て国道1号線で、かつて水口あたりまで通じていた滋賀交通の路線を彷彿させる。最後の伊勢落の手前で1号線を外れ、ここから石部駅までは幅の狭い旧東海道を走行。沿道に何もないからか、1km以上あるにも関わらず停留所が1つもない。

石部駅(湖南市)→甲西駅北口(湖南市)
湖南市コミュニティバス「めぐるくん」医療センタールート(約15分・250円)


ここから亀山まで各地域のコミュニティバスを乗り継いでいくことになる。滋賀県内の区間では全て滋賀バスが運行に関わっており、この路線も同様。いずれのコミバスも運賃は250円均一とかなり高い。
この路線は石部駅と周辺地域・甲西駅を通って保健センターへ向かう。方向幕が付いてるのに何故か使わっていないのがやはり滋賀交通グループらしい。平日は2時間に1便程度だが、土日は1往復に激減。尚、乗り継ぎ自体は野洲川対岸の菩提寺を経由することでも可能。

甲西駅北口(湖南市)→下田(湖南市)
湖南市コミュニティバス「ふれあい号」下田線甲西駅ルート(約20分・250円)


甲西駅から三雲駅へ直接向かう路線もあるが、時間が余るので遠回り。市の北東部にある下田地域を経由することにした。この地域は近江下田と呼ばれ、近江下田焼という焼き物でも知られている。
車両は三菱ME。なんだかんだいって今も滋賀交通グループの所有車両は全て三菱ふそう

下田(湖南市)→三雲駅(湖南市)
湖南市コミュニティバス「ふれあい号」下田線三雲駅ルート(約20分・250円)


三雲駅から下田・竜王ダイハツ(ダイハツ竜王工場)を経由して三雲に戻る循環線。元々はJRバスで、竜王を越えて近江八幡まで通じていた。現在でも竜王ダイハツ近江鉄道近江八幡行きに乗り継ぐことで、当時と同じ区間をたどることができる。
やってきたのは滋賀バス名物・ハイデッカーのコミュニティバス、それも後部席は向かい合ったサロンシート仕様。小型観光バスを転用したものだが、ここまで豪華なコミュニティバスもそうそうない。

三雲駅(湖南市)→名坂日電前(甲賀市水口町)
甲賀市コミュニティバス「はーとバス」三雲駅・市役所ルート(約10分・250円)


旧水口町のコミバス。湖南市と同じ滋賀バスの運行だが、運行主体が違うからか運賃箱も車内アナウンスも湖南市と違う。でも方向幕があるのに3面とも使わないところは同じ。
湖南市のコミバスは殆ど1号線を通らなかったが、この路線は久々に1号線を通る。どう見ても2車線分は確保されているのに、ごく一部の拡幅されていない部分のためだけにガードレールで1車線分を塞ぐ変な区間が続く。ガードレール区間が終わりバイパスに変わる名坂日電前で1号線の旧道に入り、そのまま甲賀市役所方面へ向かうのだが、この便はすぐに折り返して戻ってしまうのでここで下車。

綾野(甲賀市水口町)→田村神社(甲賀市土山町)
甲賀市コミュニティバス「あいくるバス」土山本線(約30分・250円)


名坂から綾野まではまっすぐ歩いて数分。今度はここから旧土山町のコミバスに乗車。同コミバスはこの路線含め殆どがJRバスの代替で、当時のバス駅「近江土山」が今もそのまま営業所として使われている。
写真の通り、やってきたのはまたしても滋賀バスのハイデッカー。JRバス時代ではとても考えられなかっただろう。車内アナウンスが他ではあまり聞かない阪急バスの声。しかしそれにしても観光バスの車体にこの塗装は似合うのかどうか…。

田村神社(甲賀市土山町)→伊勢坂下(亀山市関町)
徒歩(約8km)


上記の田村神社行きの着時間と、ここから更に奥の山内方面への発時間が同じ時刻だった。乗り継ぎにでも考慮しているのだろうと高をくくっていたら、そんなことは全くなく山内方面行きはこちらの田村神社到着の数分前にもう出ていた。他の便なんてもうないので、急遽ここから歩くことになった。
田村神社から先はバスが2時間に1便程度になり、沿道は山ばかり。ごくたまに人とすれ違うが、ほぼ全て東海道を歩いて巡る旅人。本来降りるはずだった熊野神社バス停を過ぎるともうバス路線はなくなり、歩道が凹んだバスベイの跡が空しく残る。もうこの区間に路線バスが走る可能性は極めて0に近い。
トンネルの手前から横道にそれ、鈴鹿峠を越える。途端に道は傾斜の激しい登山道になり、かなり足元が危なくなる。用心しながら山を下り、更に東に進むと坂下の集落に着く。一応宿場町だが、東海道の宿場町で最も面影が残っていないと言ってもおかしくないほど何もなく、自販機1台以外はいくつか家があるだけ。田村神社からここまで1時間20分、ほぼギリギリのペース。

伊勢坂下(亀山市関町)→総合保健福祉センター前(亀山市)
亀山市西部Aルート(約35分・100円)


元々は亀山駅から三重交通の路線があったが、駅の北にある福祉センター・一部便は更に手前の関駅まで縮小した上で市のコミバス化。運行は引き続き三重交通が担当するが、坂下から福祉センターへ向かう便は朝の3便だけになってしまった。この路線も通るのは大半が1号線か旧東海道
車両は三重交通主体時代のエルガミオ7mよりも更に小さいハイエース。次停留所表示も車内放送もないので、タクシーのように乗るときにどこで降りるか申告する必要がある。

総合保健福祉センター前(亀山市)→亀山駅前(亀山市)
亀山市コミュニティバス「さわやか号」Aライン(約10分・100円)


上記のバスが亀山駅まで行かないので、これに乗り換えて亀山駅まで向かう。市のコミバスの殆どがこの区間を通っているので、1日数便みたいに劇的に便数が少ないということはない。三重交通の車両をそのまま使っているが、バスカードは使えない。