長野県縦断

続き。前日に新宿から白馬行き夜行に乗り、スキーもしないのに-10度の白馬へ降り立った。

どういう理由で入れたのか、東日本に新製配備された数少ない西工58MCとして有名な松本電鉄白馬営業所所属のLV。日の出までまだ1時間以上あるこの時期の朝6時などまだ夜。
雪に埋もれた山村を走り抜ける特急バスで長野駅へ。長野市の中心部に入るともう雪は少なくなってきたがそれでも0度前後あるから寒い。

相変わらず中古車だらけの川中島バス。まさにこの前日に乗った川崎市バスの中古、シートまでそのまんま。

新車も少ないがいるようだ。長電バスのレインボーIIは日野ブランドだが数少ない非日野製車両でもある。


今度は佐久方面行き高速バスに乗り、途中の上田菅平ICで降りる。上田駅方面へは歩くには遠いので、付近の神科農協前バス停から上電バスに乗る。休日でも30〜60分間隔で来るようだ。

東急系列の上電バス。上電とは上田電鉄のことで、この地のローカル私鉄。東急マーキュリーカラーを簡素化したデザインだが、こう見ると沖縄の琉球バス交通によく似ている。車両はUDと富士重工5Bの組み合わせだが、車台は高さが低いのでUAにも見えるが観光バスと同じRA53。V8エンジンが全然車体と合わない。

千曲バスは比較的中型車が多い。路線バスの塗装ではあまり例がない黒いホイール。
ここから乗るのは千曲バス鹿教湯温泉行き。終点で松本バスターミナル行きに乗り継げ、通常2300円になる両便合計の運賃が2000円になる乗り継ぎ券もあり、これは車内でも買える。

因みにこの路線、途中で丸子駅というスーパーの前にある小さなバスターミナルに停まるのだが、ここにはどこを探しても駅などない。元々は上電の丸子町駅という終着駅があったのだが、既に廃止から40年も経っているにも関わらず未だに駅前を名乗っている。


そしてやってきた松本。もうここまで来ると雪なんか全くなくなった。

ここのバスは松本電鉄バス大阪市営の中古は後扉のチャイムもそのまま。アルピコグループ共々、相当な債務超過に陥って年末に金融支援を申し出たほど、最近はかなり苦しい経営に追い込まれている。

こちらは恐らく長野県内では唯一の大型ノンステップバス、しかも割と初期。


次に乗ったのはみすずハイウェイバス飯田行き。途中トラック横転事故に遭遇し渋滞にもはまったが、横倒しになっているトラックの横をギリギリの幅でなんとか通過。飯田に着いたときはもう真っ暗。

アルピコ同様ピンチに陥っているのが、先日3年後の一般路線バス全路線撤退を発表した信南交通。事実、平日はそこそこの便があるが特に日祝の少なさは顕著で、飯田駅に乗り入れる路線は6〜7路線あるのにどれも一日数便、全て合わせても1時間に1便来るか来ないか。ここまで減らしてもだめみたい。
飯田駅から徒歩15〜20分のところにある飯田バスターミナルにも寄る。裏通り沿いにあるためかなり分かりにくく、又バスターミナルと名乗っている割に来るのは高速バスばかりで路線バスはほとんどやって来ない。とりあえずここで名古屋行きに乗り込んで長野県を脱出。意外と距離がありそうだが飯田からだと松本も名古屋も所要時間は変わらない。
結局バスだけで長野県を縦断してしまったが、相当金がかかってしまった。でかい県は県内移動だけなのに時間も金もかかる。