運転免許教習・その10

学科教習の一環として応急救護教習を受けた。10年ほど前から教習に取り入れられた比較的新しいカリキュラムで、色々教わったあと人形を使って心臓マッサージや人工呼吸を行う。人形相手だが器具は本物で、人工呼吸時には感染症予防のため弁が付いた吹き込み口を使う。空気を送り込むことが出来れば人形の腹が膨らむという、上手いこと出来た仕組み。無論、本物の人間相手なぞ絶対に出来ないだろうけど。人というのはいざ現場に立ち会うとその衝撃さとパニックで何も出来なくなるものだ。倒れてるのが女ならまた別になるかもしれんが。
実習向け仕様だが実物のAEDも初めて見た。蓋を開けたら救急車が来るまで全て声で指示するとは驚いた。しかし、何故公共施設にあるAEDの箱は開けると警報が鳴るんだ?盗難防止か悪用防止か、実使用時に人を呼び寄せるためなのか。いざ使うときにびびってしまうではないか。
40台ほどある教習車もこの度代替された。今まで使っていたコンフォートは99年式、走行距離が無線車は3万キロ前後、通常車は10万キロを超えていた。後継車種に選ばれたのはギャランフォルティスの登場で生産を縮小している三菱のランサー。ここで旧車と比較してみよう。まずサイズは幅や高さは変わらないが全長が5センチほど長くなった。内装はコンフォートの場合元がタクシーのため内張がなかったりシートがビニールだったりとかなり粗末だったが、これは元が乗用車なのでその辺はかなりましに。エアバッグも付き、ギアもかなり変えやすくなった。インパネ中央は相変わらずエアコンと本来オーディオがある部分にある脱着可能な蓋の上にブレーキ連動ランプがあるだけ。外観では隅のポールがボンネット先端から3センチほど下がっているので注意が必要。もう一つ、エンジンは同じ1.8Lだが出力が10psほど下がっている。駆動方式もFRからFFに変わっているが、今時セダンでのFRは高級車の他にはタクシー向け車種くらいしかないからFRセダンを運転できたのは貴重な体験だったかもしれない。
車両は一斉代替ではなく数台だけが検定用に残されていたがそれも数日前に姿を消していた。全て廃車になったろうから、少し経てば中古車サイトやオークションにでも流れるかもしれない。