新型エアロクィーン・エアロエース

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ついに満を持してエアロクィーンがモデルチェンジ。先代の曲線的フォルムから一変して直線的なスタイルになった。トレードマークになるともいえようドア横のピラーを始め内外装とも一新し、前モデルの面影は車体側面下部に僅かに残っている程度。ドアのガラス面積がかなり拡大されており、その分取っ手がかなり下の方についている。同様にフロントの社名表示(高速バスなら行き先表示)部分もかなり下の方にになっており、視認性が少々心配。競合車種であるセレガーラと違い、こちらのエアコンは先代同様サブエンジン式を継承。そのためトランクは2スパンとなるが全高は抑えられる。シフトはもう一つの競合車種であるスペースウィングはATが標準だが、こちらはMT標準となっており、かつてオプションでATが存在したが当車種にも設定されるかは不明。ステアリングも国産バスとしては初めて4スポーク式を採用。エンジンは引き続き路線バス・エアロスター用の6M70型をベースにターボで武装した上で、日産ディーゼル尿素SCRシステムを搭載、新長期規制に適合させている。そのため、導入には付近に尿素スタンドが存在することが必須要件になる。しかしデザイン上の最大の特徴はリアガラスで、これまでの国内車種にはなかったV字型。初代ガーラの縦分割型もインパクトが大きかったがこちらもかなりのインパクトがある。
一方ハイデッカーはエアロバスから「エアロエース」と名前を変えた。基本デザインは先代同様エアロクィーンと同じだが、こちらはフロントガラス下部やヘッドライト上部のモールがない。空港連絡などに需要があるエンジン直結エアコンを搭載した3スパントランク仕様も設定。ちなみに、このモデルのニュースリリースには、

スーパーハイデッカーの「エアロクィーン」に対して全高が260mm低いハイデッカーを、大型観光バス「エアロシリーズ」のエアロキングエアロクィーンに続き、新たなブランド「エアロエース」として新規に投入しました。

とある。エアロキングは既に数年前に生産が中止されてシリーズから消滅したはずなのだが、これは…?
価格はエアロクィーンエアロエースともに旧モデルに比べ400万〜500万の値上がり。そのためか、販売目標は両モデル併せて750台と、前モデルの新短期規制適合時の800台と比べて若干減っている。発売は8月末とまだかなり先。このモデルがベースとなる日産ディーゼルへのOEM供給車種もその頃に登場すると思われる。かつては断トツのシェアを誇っていたふそうの観光バスだが、セレガーラの登場以来一気に奪われてしまった。命運はこのモデルに託された。尚、前モデルには設定されていたクラス唯一の低運転席モデルについての処遇は不明だが、恐らく消滅したと思われる。